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 ノートパソコンの売れ行きが好調だ。昨年、ネットブックという新しいジャンルが登場したことで、ユーザーの注目度が高まり、さまざまな機種が比較検討されるようになった。社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)の調査によると、2008年4月~2009年3月の国内におけるパソコンの出荷実績で、ノートパソコンが占める割合は全体の約67.8%。もはや、パソコン市場の過半数を大きく上回る存在になっている。こういった状況の中、パナソニックのLetfs noteシリーズも出荷台数を堅調に伸ばしている。根強い人気の秘密は、どこにあるのか。パソコン事業を統括するITプロダクツ事業部の事業部長に4月に就任した奥田茂雄氏が、事業に対する取り組みやモバイル普及への意気込みを語った。

■今後、パソコン事業をどう導いていくのですか。抱負を聞かせてください。

 我々が目指しているのは、パソコンという商品を単に提供することだけではありません。パソコンと、それをベースにしたシステムによって、ユーザーの生産性向上に貢献することが目的です。ですから、長時間駆動や軽量化といった特徴を持つ、差別化したパソコンを提供することが当社の基本路線になっています。これは今後も変わりません。昨年後半以降、経済はとても厳しい状況で、市場全体は下向きの傾向にあります。しかし、我々は差別化した製品で、去年より今年、今年より来年と、出荷台数を伸ばすことを狙っています。

 私なりの視点は2つあります。一つは「値ごろ感」です。経済の潮目が変わったことで、パソコンに対する値ごろ感は以前に比べて大きく下がりました。また最近では、値ごろ感は短期間でころっと変わります。新製品を開発する際に大切なのは、これまで以上にユーザーに受け入れてもらえる値ごろ感を意識し、それを反映しなければならないことでしょう。

 もう一つは「カスタマイズ」です。現在、ネット上で「マイレッツ倶楽部」と呼ぶサービスを展開し、個々のユーザーのニーズや好みに合った製品を提供しています。性能面でのカスタマイズだけでなく、例えば、革製の天板で質感を高めたモデルや、通常のシルバーグレーとは異なる黒などのカラーモデル、さらにプレミアム製品などを扱っています。マイレッツ倶楽部は、当社の製品に親しみを持ってもらう場であると同時に、我々がユーザーニーズを知るためのアンテナショップとしての役割も果たしています。多くのユーザーが必要と感じる機能があれば、量販店で提供する標準モデルにも反映していくのです。

 このマイレッツ倶楽部に近いことを、法人ユーザー向けにも展開したいと考えています。個人か法人か、量販か直販かなどを問わず、カスタマイズ製品を購入しやすい環境を整えたいのです。

■法人向けのカスタマイズについて、具体的に教えてください。

 昨年、医療分野に特化したノートパソコンを発売しました。これが一つの方向性です。当社のパソコンが使われているさまざまな業種を研究し、業務の効率を上げるためのカスタマイズにチャレンジしたいと考えています。

 法人ユーザーからは、不要な機能は削除し、シンプルにしてほしいという要望も聞かれます。例えば、USB端子は3つ必要だがカードスロットは不要とか、USBは1つで十分だがカードスロットは欲しいなどです。こういったカスタマイズにも対応したいと考えています。

 IT化が進んでいない業界は、大きく2種類あります。一つは、ITを必要としていない業界。もう一つは、IT化が遅れていて、ITによって今後大きく伸びる可能性を秘めた業界です。我々は後者を見つけ、その業界にとって使いやすい、カスタマイズされたパソコンを提供し、実績を作っていきたいと考えています。

 実際には、ITによって効率化しなければならないと考える業界はたくさんあります。ところが、現場の人は日々の業務に追われ、ITになかなか対応できずにいます。我々は、例えば医療現場なら医療系のソフトウエアに詳しい販売店の人というように、現場に詳しい人と一緒にユーザーを訪問します。各業界で実際に何を必要とし、どんな点に困っているかを引き出していきたいのです。困っていることはまだあるはずです。