PR

 撮影した動画を手軽に公開できるサイトが一般化したことで、動画を楽しむ人が増えている。こうしたユーザーの多くは、動画をパソコンに取り込み、加工して、自分の作品として多くの人に見てもらっている。

 ひと昔前まで、動画を撮影する機器と言えば、アナログのビデオカメラが主流だった。しかし、今はデジタル&ハイビジョンの時代。高画質の映像を撮影できるハイビジョン対応機が、既にビデオカメラの7割を占めるようになっている。今回は、キヤノン イメージコミュニケーション事業本部の国吉孝副事業本部長に、デジタルビデオカメラの最新事情や選び方のツボを聞いた。

■ビデオカメラの市場において、ハイビジョンは浸透しているのでしょうか。

 デジタルビデオカメラに占めるハイビジョン比率は、欧米や中国といった国々に比べ、日本は突出して高くなっています。諸外国では、ハイビジョン映像が放映される機会が少なく、ハイビジョンはまだ一般的になっていません。対して、日本ではほとんどの放送局が良質のハイビジョンコンテンツの放映を既に開始しています。日本のユーザーは「ハイビジョンの絵とはこういうものだ」と知っているのです。メリットを肌で感じているため、急速にシフトが進んだのでしょう。

 動画に対する意識も、日本と他国のユーザーでは少し異なるように思えます。例えば、米国のユーザーだと、現在の生活シーンを撮ってYouTubeにアップする、といった動画の楽しみ方が多いようです。対して、国内では卒業式や入学式、運動会といった行事をはじめ、子どもの成長記録を撮る機械として、ビデオカメラは進化してきました。子育て記録という用途が主だった日本のユーザーの場合、「きれいな絵を残すこと」へのこだわりが強い分、ハイビジョンに対する期待は大きかったのでしょう。

 ちなみに、ハイビジョンの浸透に合わせて、ビデオカメラの記憶媒体も大きく変化しています。現在、記憶媒体として使われているのは、フラッシュメモリー、ハードディスク、DVD、ミニDV、テープなど。今後は、これがハードディスクとフラッシュメモリーに集約されていくでしょう。特に、フラッシュメモリーは記憶容量当たりの価格が毎年下がっています。ハードディスクに比べて、小型で信頼性も高いため、フラッシュメモリー(SDカード)が主流となると見ています。例えば、当社の最新機種は32GBのフラッシュメモリーをビデオカメラ本体に内蔵しています。32GBなら、最高画質で3時間の録画が可能です。

■ハイビジョン映像を手軽に楽しむための工夫を教えてください。

 ハイビジョンの場合、画素数はテレビに準じ、横1920×縦1080ドットと決まっています。ハイビジョンといっても200万画素で足りるのです。これに対し、当社のデジタルビデオカメラ「iVIS」シリーズの場合、上位機種で800万画素の撮影性能を持っています。撮影した画像をビデオカメラ内部で圧縮し、200万画素のハイビジョン映像にしているのです。多くの情報から1つの点を作り出しており、その分だけ画質が高くなります。

 ハイビジョン映像を楽しんでもらうための機能としては、「ビデオスナップ」と呼ぶ機能を用意しています。これは、録画を始めると4秒で自動的に撮影を終了する機能です。撮った後に編集するのではなく、撮りながら編集する感覚で、4秒ずつの動画を撮りためるのです。あとは、撮った動画を好きな順番に並べ、好きな音楽を選んで、同時に再生します。すると、テレビで放映されている番組のようなセンスの良い動画を作れるのです。このための音楽も、ビデオカメラに内蔵しています。

 この機能は、放送局がオンエアする番組を調べた結果、多くのシーンが4~6秒程度で構成されていることにヒントを得て開発しました。動画を4秒くらい撮れば、伝えたいことはおおよそ伝えられます。逆に、それ以上長いと冗長になり、単調な絵の重なりになってしまいがちです。静止画を撮るような感覚で気軽に動画を撮影し、再生時に楽しんでもらえたらと企画しました。こうすることで、動画をまた撮影したいと思う人も増えるはずです。

 顔認識機能も搭載しています。正面を向いたときに顔を認識し、その後、横向きになっても認識し続けます。これは、デジタルビデオカメラ専用に開発したアルゴリズムです。

 動画と静止画を同時に撮影できるのも、今までにない機能です。例えば、運動会で走る子どもを動画で撮影しながら、ゴールテープを切る瞬間に静止画ボタンを押せば、動画と静止画の両方を撮ることができます。