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年末年始、デジカメを片手に旅行へ出かけた人も多いだろう。家族や仲間、気に入った風景の写真を撮るのは、旅の楽しみの一つである。一方、カメラには持ち物としての魅力もある。かっこいいカメラで、仕上がりの良い写真を撮れれば、満足度はグンとアップするはずだ。市場では、そんなユーザーの物欲をくすぐる、新しいタイプのデジタル一眼カメラが話題になっている。代表は「オリンパス・ペン」だ。発売当初は予約分だけで生産が追い付かないほどの人気を博した。不況が続く中、決して手ごろとは言えない価格の製品がユーザーに支持されるのはなぜなのか。今回は、オリンパスイメージングの小川治男イメージング事業本部 副本部長に新製品の開発秘話やデジカメ市場の展望を聞いた。

■「オリンパス・ペン」はマイクロフォーサーズと呼ぶ規格に沿っていますね。

 マイクロフォーサーズは、新しいマーケットを創造しようとして作ったデジタル一眼の規格です。パナソニックと当社で3年ほどかけて策定し、2008年8月に発表しました。ターゲットにしたのは「一眼レフカメラの購入を検討したけど、それを見送り、今もコンパクトカメラを使い続けている」ユーザーです。

 実は、こういったユーザーはたくさんいます。当社が日米で調査したところ、コンパクトタイプを使っているユーザーの中で、20%もの人がこれに該当したのです。デジカメ市場において、コンパクトタイプの比率は90%超。その中の20%ですから、とても大きな市場です。

 では、こういったユーザーが一眼レフを購入しなかった理由は何なのか。調査結果から、その原因が「大きい」「重い」「難しい」の3つだと分かりました。そこで、より小さく、より軽くするにはどうすればいいのかを考え始めたのです。

 実は当社は、若年層や女性をターゲットにした「フォーサーズ」と呼ぶ一眼レフ規格を策定し、対応製品を提供していました。もともと、小型・軽量化を目指したこのフォーサーズを、さらに進化させることを検討し出したのです。そして、カメラ背面の液晶画面を見ながら撮影するスタイルが定着した今なら、ファインダーをのぞくスタイルに不可欠なミラーボックスを取り去ることで、さらなる小型化が可能だと判断しました。一眼レフの「レフ」を取り除いた「デジタル一眼」を模索したのです。

 結果、ミラーボックスをなくしたことで、マウント面からフィルム/撮像素子面までの距離(フランジバック)が、フォーサーズの半分程度の20mmで済むようになりました。これでカメラを薄くできます。また、マウント外径を小さくしてレンズ自体を小型化したり、動画への対応を視野に入れ、レンズの制御性を高めるために制御信号のピンの数を9から11に増やしたりもしました。