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 西辻一真氏が始めた「マイファーム」は、土地を貸したい地主の農地を、野菜を育てたい人に貸し出すレンタル農園。マイファームの特徴は、ITを重視したレンタル農園である点だ。例えば、レンタル農園の会員が情報交換するためのSNSがある。NECビッグローブと提携して試験運用中の「BIGLOBEファーム」の農園には、自宅からでも農園を見られるWebカメラがある。

 西辻氏が2007年に会社を設立したのは、昔から抱く休耕地への思いが根底にあったからだ。「日本の農業を何とかしたい」と言う西辻氏は、「農業に足りないのは情報発信力だ」と思い至った。そこで、問題解決のために選んだのが、ITだった。「農業とITは離れているように思える。だからこそ両者を合わせたときのビッグバンに期待した」と言う西辻氏は、大学卒業後IT系の職種に就いた。最前線で働く一方で、仕事が終わってからもWebページ制作を教える教室に通い、ITの技術を高めることに注力したという。

 西辻氏は、次々と新しい計画を押し進めている。NECビッグローブから、ITに力を入れた農園を提案されたのは2009年の夏だった。その勢いを保ったまま、9月には提携を決め、現在は今年3月の開園を控え準備中だ。

 背景には、会社設立時から温めている壮大な構想がある。最終目標は、専門的な技術を持ち、ITを使いこなして効率的な農業を営む農業従事者を育てること。そのために今春、農業学校を開校する。「現在、農業人口は急激に減少しており、2010年を過ぎると手遅れになってしまう」と西辻氏は言う。農業学校の講義の中には、ITを利用し、効率的な農業を運営するための方法を説くものもある。今後は農業に関心を持つ人材の発掘から、農業従事者への教育までを一手に担い、日本の農業を何とかしたいという思いを実行に移していく。