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 韓国Samsung Electronics Co., Ltd.は,スペイン・バルセロナで開催中の「Mobile World Congress 2010」でスマートフォンの新機種「Samsung Wave」を出展している(Tech-On!の関連記事)。この端末は,同社独自の携帯電話機向けソフトウエア・プラットフォーム「bada」を採用した初めての端末である。badaやSamsung Waveを開発した狙いを,同社 Senior Vice President,Sales & Marketing TeamのHongsik Cho氏に聞いた。(聞き手は佐伯真也=日経エレクトロニクス)

まず初めに,badaを開発した経緯を教えてほしい。

Hongsik Cho氏(以下,Cho氏):米Apple Inc.の「iPhone」や米Google Inc.の携帯電話向けソフトウエア・プラットフォームである「Android」に対応した端末が登場して以降,端末購入後にアプリケーション・ソフトウエア(以下,アプリ)をダウンロードして楽しめる端末が数多く登場している。我々は既にアプリ・ストア「Samsung Apps」を運営しているが,多くのアプリがダウンロードできる体制を作り上げるために,badaを開発した。

他のソフトウエア・プラットフォームに対するbadaの優位性は何か。

Cho氏:Badaはソフトウエア開発者や我々(アプリ・ストア運営者)だけでなく,通信事業者も儲かるようにする。つまり,アプリ販売の利益を開発者と運営者,事業者の3者で分配する。これにより,事業者への採用を促す計画だ。Apple社のように,事業者を含まないエコ・システムを構築するつもりはない。もちろん,開発者には他のプラットフォームと同等の利益を割り当てる予定だ。

今後,Samsungが開発する携帯電話機にはbadaをどの程度の割合で採用していく計画か。また,他のソフトウエア・プラットフォームは今後も採用していくのか。

Cho氏:Badaを採用した端末の数は確実に増えていくだろう。ただし, Androidや「Symbian」,「Windows Phone」といったプラットフォームの採用し続けていく。国や地域ごとに,事業者の要望を聞きながらプラットフォームを選択していく計画だ。 Google社のサービスが利用できない地域にAndroid対応機を投入してもあまり意味がない。

Samsung Waveについて,この端末では複数のアプリを統合して同一画面上に表示できる。ただし,同様の機能は日スウェーデン合弁Sony Ericsson Mobile Communications ABのAndroid端末「XPERIA X10」でも見られる。機能面ではbadaを用いる利点は少ないのか。

Cho氏:確かに,複数のアプリを統合することはAndroidでも可能だ。逆に言えば,我々がAndroid端末を開発した際にも,今回のSamsung Waveと同様の操作画面を実現できるといえるだろう。

Samsung Waveは発売されるのはいつ,どの地域か。また日本で発売する計画はあるのか。

Cho氏:2010年4月中には発売する予定だ。地域に関しては北米,欧州,東南アジアなど複数の地域でほぼ同時に発売する。日本に関しては現在,販売の計画はない。