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 病院内で麻酔科の医師として働く傍ら、帝京大学の本部情報システム部部長を兼務している澤智博氏の経歴は、とてもユニークだ。国内で医師の国家資格を取得後に渡米。ノーベル賞受賞者を多数輩出しているマサチューセッツ工科大学の大学院に進学した。「当時の米国はドットコム企業が花盛り。医療現場でもIT の知識やスキルがより必要とされる時代が来ると考えた」。澤医師は、進学先としてIT系の名門大学を選んだ理由をそう明かす。

さわ・ともひろ:1968年北海道生まれ。1993年に札幌医科大学を卒業後、国内の研修医を経て1995年に渡米。米ハーバード大学マサチューセッツ総合病院で麻酔・集中治療科のレジデントとして約4年間従事する。その後ITに対する興味が高まり、2000年に米マサチューセッツ工科大学大学院に進学。医療におけるIT 活用を学ぶ。2002年に帰国し、帝京大学医学部附属市原病院(現:ちば総合医療センター)に勤務。2006年4月から現職。(撮影:中村 宏)
さわ・ともひろ:1968年北海道生まれ。1993年に札幌医科大学を卒業後、国内の研修医を経て1995年に渡米。米ハーバード大学マサチューセッツ総合病院で麻酔・集中治療科のレジデントとして約4年間従事する。その後ITに対する興味が高まり、2000年に米マサチューセッツ工科大学大学院に進学。医療におけるIT 活用を学ぶ。2002年に帰国し、帝京大学医学部附属市原病院(現:ちば総合医療センター)に勤務。2006年4月から現職。(撮影:中村 宏)
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 その澤医師が今取り組んでいるのは、コンティニュア・ヘルス・アライアンスのガイドラインに準拠した医療機器の実験である。具体的には、病室内で測定した患者の血圧データを、医療情報システムへ自動的に反映する仕組みを検証している。現状は、医師や看護師が血圧計の数値を目視し、カルテに手書きしたり、自室に戻ってパソコンに入力し直したりしているが、「こうした煩雑な作業をIT化すれば、ヒューマンエラーがゼロになるだけでなく、医師や看護師が患者と直接向き合う時間を一分一秒でも長くできる」。