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いしかわ・みつひさ:1958年東京都生まれ。大学卒業後、竜の子プロダクションに入社。1987年に独立し、アイジータツノコ(現プロダクション・アイジー)を創業。1993年に『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(1995年)、『イノセンス』(2004年)など、数多くのアニメーション映画、ゲームなどのプロデューサーを務める。背景に写っているのは、『スカイクロラ The Sky Crawlers』に登場する戦闘機「散香」の模型。プロダクションI.G内にある(撮影:中村宏)。
いしかわ・みつひさ:1958年東京都生まれ。大学卒業後、竜の子プロダクションに入社。1987年に独立し、アイジータツノコ(現プロダクション・アイジー)を創業。1993年に『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(1995年)、『イノセンス』(2004年)など、数多くのアニメーション映画、ゲームなどのプロデューサーを務める。背景に写っているのは、『スカイクロラ The Sky Crawlers』に登場する戦闘機「散香」の模型。プロダクションI.G内にある(撮影:中村宏)。
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 『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』『スカイクロラ The Sky Crawlers』『ももへの手紙』『009 RE:CYBORG』――良質のアニメ映画を次々と生み出し、国内外で高い評価を得ている映像制作会社プロダクションI.G。同社が歩んできた道は、すなわち世界を舞台に日本のアニメーションが歩んできた道と言い換えても過言ではない。

 そのプロダクションI.Gが新しいプロジェクトを進めている。プロジェクト名は「キックハート」。米国のクラウドファンディングサービス「Kickstarter」を使ってアニメーション作品『キックハート』を作るというものだ。

 クラウドファンディングとは、インターネットを利用して不特定多数の人々から小口の支援を募る資金調達方法だ。企画者はクラウドファンディングサービスのサイトに自らの企画と集めたい資金の目標額、支援者への“特典”を掲示する。それを見て企画に賛同した人が出資。目標額を達成した暁には、企画者は資金を、支援者は出資額に応じた特典を受け取れる。アーティストや研究者の活動支援、ベンチャー企業への投資などに利用されている。

 「キックハート」は2012年10月、Kickstarterにプロジェクトを掲示し、1カ月間で3232人から20万ドルの資金を集めた。クラウドファンディングを利用した資金調達は成功。2013年4月の発表に向けて、作品の制作を進めている。

Kickstarter内の「キックハート」支援募集画面。デモ映像などが見られる。
Kickstarter内の「キックハート」支援募集画面。デモ映像などが見られる。
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 ここで一つ疑問が湧く――プロダクションI.Gは、『キックハート』の制作資金をなぜクラウドファンディングで集めたのだろうか。クラウドファンディングは新たな資金調達方法として注目を集めているとはいえ、一般の知名度はまだまだ。プロダクションI.Gのような著名な映像制作会社が利用するケースは少ない。

 そこで、プロダクションI.Gの石川光久氏にクラウドファンディングを利用した経緯や今回のプロジェクトが今後のアニメ制作に与える影響について聞いた。そこには、創業から一貫したプロダクションI.Gの理念と、次のステージを見据えた戦略があった。