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 絶版漫画を無料で公開している「Jコミ」。2012年からは漫画家の支援とファンの満足度向上のため、漫画のPDFファイルとサイン入り色紙などをセットにして限定販売する「JコミFANディング」も実施している。2013年4月27日から始まった第2回のJコミFANディングは大きな反響を呼び、過去最高の総額340万円を売り上げた。購入層や今後のサービスの展開について、Jコミ代表取締役社長である漫画家の赤松健氏に聞いた。

Jコミ代表取締役社長である漫画家の赤松健氏
Jコミ代表取締役社長である漫画家の赤松健氏
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Jコミとは

 Jコミ(http://www.j-comi.jp/)は漫画閲覧サイト。Webブラウザーやスマートフォン/タブレットの専用アプリから利用できる。絶版になった漫画を、著作権者である漫画家の許諾を受けて無料で公開している。漫画には広告が挟まれており、収入は全て漫画家が受け取る。Webブラウザーやスマートフォン/タブレットの専用アプリから利用できる。18歳未満禁止の「JコミR18」もある。

JコミFANディングとは

 Jコミで公開している漫画を収録したPDFファイルに加えて、直筆サイン入り色紙や生原稿、「漫画家との飲み会」などを特典としてセットにした販売サービス。PDFファイルを基本にして、特典を組み合わせた複数のコースがある。各コースともに予定数に達すると販売終了になる。クレジットカードの手数料を除いて、収益は全て漫画家が受け取る。金銭面での漫画家への支援と、ファンの満足度向上という狙いがある。

 通常Jコミで公開されている漫画は、インターネットに接続しながらでないとWebブラウザーで見られない。専用アプリでダウンロードしても別の端末へファイルを自由にコピーできない。JコミFANディングで販売されるPDFファイルは、ネット接続がなくても閲覧できるほか、DRM(Digital Rights Management、デジタル著作権管理)がないため複製も自由にできるようになっている。ただし、再配布に対する抑止策として、各PDFファイルに購入者の個人情報を電子透かしとして記録してある。

4月27日から5月27日にかけて実施された第2回JコミFANディングのラインアップ
4月27日から5月27日にかけて実施された第2回JコミFANディングのラインアップ
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「じわじわ売れて最終日に完売」を狙って値付け

■JコミFANディングの2回目が5月27日に終わりました。反響はどうでしたか。

 これまでJコミFANディングはβテスト(2012年9月15日から開始)と第1回(2012年12月22日から2013年1月22日まで)を実施しました。βテストは、反響を探るためとクレジットカードを導入するためのテストを兼ねていたので、値付けは結構いい加減だったんです。ところがすぐに売り切れてしまった。(※注 4つのコースを設けたが、最速は1分48秒、最も時間がかかった場合でも21分14秒で売り切れになってしまった)。そこで、正式版の第1回では値付けを高くしよう、ということになったんです。

 第1回に参加した作家さんは6名だったのですが、あらかじめ設定してある限定数に達して満額になる人もいれば、そうでない人もいました。すぐに売り切れると、「買えなかった」というような苦情がいっぱいくるんですよ。ですから、最低でもどの作家さんも3日くらいは売り切れないようにしたい。できれば(販売期間である)1カ月間は持たせて、最終日に完売する。第2回ではこうした状況を目指して値付けと販売数を調整しました。

 この狙いがなかなかうまくいきまして。特に新沢基栄先生のセットは96%の達成率です。一番安いAセット、限定100名4000円が最終的に残り19人、Bセットが残り1人で完売になるところでした。Aセットの内容は「3年奇面組」(全6巻)、「ハイスクール!奇面組」(全20巻)、「フラッシュ!奇面組」(全3巻)、「ボクはしたたか君」(全5巻)。これはJコミで全部無料公開しています。あえてPDFファイルを買う必要があるのかと思うんですが、これが売れるんです(笑)。

JコミFANディングで販売された新沢基栄氏のセット。1人で目標額100万円以上は初めて
JコミFANディングで販売された新沢基栄氏のセット。1人で目標額100万円以上は初めて
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