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 最後にRAID(redundant arrayof inexpensive disks、レイド)について解説しよう。これは複数のHDD(物理もしくは論理ドライブ)を1台のHDDに見せかけて管理する仕組みだ。もともとは、壊れやすいHDDを長期運用する目的で考案された。ただ、現在では目的が若干多様化している。具体的には(1)データの安全性向上、(2)既存論理ドライブの容量拡張、(3)読み書きの高速化の3つが挙げられる。

 このうち(2)と(3)は、Windows XPのProfessional、およびVistaのBusiness以上が標準で備えている。(2)の容量拡張は「スパン」と呼び、2つのパーティションを合体させて1台の論理ドライブに見せかける。例えば、録画保存先を1つしか指定できないテレビパソコンで空き容量が不足した場合に重宝する。(3)の高速化は「ストライピング」と呼ぶ。これはデータを細かく分割して2台のHDDに同時並行で記録することで、見かけ上の読み書き速度を上げる仕組み。映像処理などで使われる。

ダイナミックディスク限定

 Windowsでこれらを利用するには、物理ドライブのディスク管理方式がダイナミックディスクであることが条件だ。初期状態ではベーシックディスクなので、ディスクの管理画面で変換する必要がある(図49)。変換するとスパンなどを構成できるようになる(図50~図52)。

【ダイナミックディスクで複数のHDDを合体させる】
図49 ダイナミックディスクのRAIDは複数のドライブを仮想的に1台に見せかけてスパン(容量拡大)やストライピング(高速化)を行う仕組み。ここではHDDを2台、内蔵増設した。増設直後の新HDDはベーシックディスクなので、新HDDを2台ともダイナミックディスクに変換する。ディスクの管理画面を開き、新HDDを右クリックして「ダイナミックディスクに変換」を選ぶ
図49 ダイナミックディスクのRAIDは複数のドライブを仮想的に1台に見せかけてスパン(容量拡大)やストライピング(高速化)を行う仕組み。ここではHDDを2台、内蔵増設した。増設直後の新HDDはベーシックディスクなので、新HDDを2台ともダイナミックディスクに変換する。ディスクの管理画面を開き、新HDDを右クリックして「ダイナミックディスクに変換」を選ぶ
図50 ダイナミックディスクに変換しても「未割り当て」のままで論理ドライブは作られない。「未割り当て」の領域を右クリックして「新しいボリューム」選ぶ。ダイナミックディスクのRAIDは基本的に未割り当て領域同士を合体させるもので、既存の論理ドライブ同士は合体させられない
図50 ダイナミックディスクに変換しても「未割り当て」のままで論理ドライブは作られない。「未割り当て」の領域を右クリックして「新しいボリューム」選ぶ。ダイナミックディスクのRAIDは基本的に未割り当て領域同士を合体させるもので、既存の論理ドライブ同士は合体させられない
図51 論理ドライブ作成のためのウィザードが始まる。「ボリュームの種類の選択」画面でスパンもしくはストライプを選ぶ。この後、合体させたい2台目の新HDDの未割り当て領域を指定する
図51 論理ドライブ作成のためのウィザードが始まる。「ボリュームの種類の選択」画面でスパンもしくはストライプを選ぶ。この後、合体させたい2台目の新HDDの未割り当て領域を指定する
4_spx435.jpg
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 スパンでもストライピングでも、合体させる対象は基本的に物理ドライブの未割り当て領域同士だ。ただしスパンでは既存の論理ドライブと未割り当て領域の合体も可能(データは消えない)。運用中のスパン領域に未割り当て領域を追加することも可能だ。いったん解除して合体し直すことも可能だが、データは一切合切消えるので注意しよう。なお、ストライピングは異なる物理ドライブの領域同士で構成する必要がある。

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