PR

 パソコンを2台以上使っているなら、キーボードとマウスを共有するのがお勧めです。1台のパソコンに接続したキーボードとマウスを、別のパソコンでも使える環境を整えるのです。使い慣れたキーボードを使い回すことができますし、キーボードとマウスが1組で済むので、スペースの節約にもつながります。

 共有方法は2通りあり、ディスプレイの扱いによっていずれかを選びます。まず、ディスプレイを1台に集約し、複数台のパソコンで使い回すなら、「パソコン切替器」と呼ぶ装置を用意します。スイッチで切り替えて、複数台のパソコンでキーボード、マウス、ディスプレイを共有できるようにする専用機器です(図1)。仕組みは単純で、入力端子と出力端子をつなぐ結線を、スイッチで切り替えます。メーカーによっては、「CPU切替器」「KVMスイッチ」と呼ぶ場合もあります。

【ディスプレイも含め切替器で共有】
<font color=図1 パソコン切替器は、1組のキーボード、マウス、ディスプレイを複数のパソコンで共有する装置。スイッチで操作先を切り替えられる">
図1 パソコン切替器は、1組のキーボード、マウス、ディスプレイを複数のパソコンで共有する装置。スイッチで操作先を切り替えられる

 パソコン切替器には、切り替えるスイッチの大きさによって2タイプあります。スイッチが小さなタイプは、パソコンをつなぐケーブルがあらかじめ一体になっています。一方、スイッチが大きいボックス型と呼ばれるタイプは、各端子にケーブルをつなぎます(図2)。設置スペースの面ではケーブル一体型にメリットがありますが、操作性という点ではボックス型に軍配が上がります。

<font color=図2 USB対応のキーボード/マウスを接続可能な製品を紹介した。切替スイッチが小型でケーブルと一体になったタイプと、ボックスの形をしたタイプがある。ボックス型は、前面に切替スイッチ、背面に端子類があるものがほとんどだ。いずれのタイプも、接続可能なパソコンの台数が増えると高価になるのが一般的">
図2 USB対応のキーボード/マウスを接続可能な製品を紹介した。切替スイッチが小型でケーブルと一体になったタイプと、ボックスの形をしたタイプがある。ボックス型は、前面に切替スイッチ、背面に端子類があるものがほとんどだ。いずれのタイプも、接続可能なパソコンの台数が増えると高価になるのが一般的

 パソコン切替器を購入するに当たって注意すべき点は、(1)接続可能なパソコンの台数(2)キーボードとマウスを接続する端子形状(USBかPS/2か)(3)ディスプレイを接続する端子形状(アナログRGBかDVI-I/Dか)(4)対応するディスプレイの最大解像度──です。特に重要なのは(4)。対応する解像度が、所持しているディスプレイより低い製品を選ばないように注意しましょう。横長液晶のサポートもまちまちです。

[画像のクリックで拡大表示]

 パソコンごとにディスプレイを使い分けたいなら、キーボードとマウスをLAN経由で共有するソフトを使うとよいでしょう。ディスプレイがパソコンの台数分あっても、キーボードとマウスは1組だけで済む環境を整えられます。例えばノートパソコンとデスクトップパソコンを併用するケース。ノートパソコンでもフルサイズのデスクトップ用キーボードを使って入力できれば快適です。

LANを介して共有

 仕組みは図3の通り。LANを介してパソコン同士が通信するイメージです。共有ソフトをすべてのパソコンにインストールし、1台のパソコンに接続したキーボードとマウスを共有するように各パソコンを設定します。キーボードとマウスを接続したパソコンをサーバー、それ以外をクライアントと呼びます。

図3 カーソルを別のパソコンのディスプレイに向けて動かすと、そちらにカーソルがジャンプして、そのまま操作できるようになる。これを実現するのがキーボード/マウス共有ソフト。キーボードとマウスを接続したパソコンをサーバー、ほかのパソコンをクライアントに設定する。カーソルのジャンプ先がクライアントだった場合、キー入力とマウスの動きをサーバーがクライアントへ送信する
[画像のクリックで拡大表示]

 サーバー上でマウスのカーソルをディスプレイの枠外(クライアント方向)に動かすと、ソフトがその座標を検知して、カーソルをクライアントのディスプレイ上にジャンプさせます。以後、キーボードやマウスの入力対象はクライアントに変わります。ディスプレイ同士がシームレスにつながるわけです。

 共有ソフトにはいくつかあります(図4)。代表的なのはフリーソフトの「Synergy」です。Mac OS XやLinuxにも対応しており、複数種類のOSが混在した環境にも導入可能です。設定のコツは、机の上に設置した各パソコンのディスプレイの位置関係を正しくサーバー上で入力することです(図5)。

図4 フリーソフト「Synergy」と、製品として販売されている「Multiplicity」がある。いずれも仕組みは同じで、各パソコンにインストールし、共有したいキーボードとマウスをつないだパソコンをサーバー、遠隔操作する対象となるパソコンをクライアントとして設定する
[画像のクリックで拡大表示]
図5 サーバー側では、各パソコンに名前を付け、ディスプレイの配置を入力する。サーバー用のディスプレイは右、クライアント用は左側に設置といった具合に設定する。クライアント側はサーバーのIPアドレスを設定するだけ
[画像のクリックで拡大表示]
【「Multiplicity」は設定方法が簡単】
<font color=図6 Synergyに比べ、ウィザード式で簡単に設定できるのが特徴。ただし対応しているのはWindowsのみだ。画面は英語版のもの">
図6 Synergyに比べ、ウィザード式で簡単に設定できるのが特徴。ただし対応しているのはWindowsのみだ。画面は英語版のもの