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 「トリプルプレイ」とは、通信事業者がユーザーに対して3つ(トリプル)のサービスを同時に提供(プレイ)することを意味します(図1)。最近、電話サービス、インターネット接続サービスに加え、放送サービスも提供する通信事業者が増えています。NTTグループやKDDIグループ、ソフトバンクグループがその代表です。CATV局の多くも、電話やインターネット接続サービスを提供しており、トリプルプレイを実現しています。中には携帯電話も加えた「クアッドプレイ」を実現する通信事業者も登場しています。

【光ファイバーで電話もテレビも】
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図1 「トリプルプレイサービス」という場合には、インターネット接続用に敷設した光ファイバー上に、電話や放送サービス用の信号も重ねて送るサービスを一般的に指す

 その多くは光ファイバーを使い、電話とインターネットに加え、さらにテレビ番組も家庭に配信します。ユーザーは回線1本で、複数サービスを受けられるのがメリットです。トータルで料金が割安になる場合もあります。

 トリプルプレイサービスの魅力は、充実した放送サービスにあります。月額料金制で、「スカパー!」のような多チャンネル放送を、アンテナを設置せずに楽しめるのです。地上デジタル放送の番組が見られる通信事業者もあります。加えて、ほとんどの事業者が「ビデオ・オン・デマンド」と呼ぶ電子的なレンタルビデオサービスを提供しています(図2)。見たい映画をリモコン操作で選ぶだけで、その瞬間に再生を始められます。レンタルビデオ店に足を運ばずに、ビデオを借りられるわけです。料金は1本数百円程度と、レンタルビデオと変わりません。

【一部では電子的レンタルビデオも利用可能】
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図2 NTT東日本/西日本の「Bフレッツ」ユーザーが契約できる放送サービスを示した。多くは、多チャンネル放送に加え、映画などのビデオ映像を1本単位で購入できる「ビデオ・オン・デマンド」サービスも提供する

 ADSLの場合、1本の電話線で電話とインターネットが使えますが、これは2種類の信号を通信回線に重ね合わせて送っています。一方トリプルプレイサービスでは、1本の回線上に3つのサービスの信号をIPパケット化して重ね合わせて提供します。そのためには、トリプルプレイ対応の専用装置が必要になります。電話サービスはいわゆるIP電話なので、ルーターはIP電話対応の専用機、放送サービスも受信用のセットトップボックスをつながないとテレビ番組を見られません(図3)。こうした専用装置は、通信事業者と契約を結び、借り受けることになります。

図3 ADSLの場合、スプリッターと呼ぶ装置で電話用の信号とインターネット用の信号を分離する。そうすることで、1本の電話線で複数サービスが使えた。一方、トリプルプレイでは、電話も放送もインターネットと同じIPパケットで送受信する。このため、IP電話に対応した専用ルーターや放送を受信するセットトップボックスが必要になる
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