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 IPv6とは、Internet Protocol Version 6の略で、現在広く使われているIPを拡張するプロトコルです。アドレス空間の拡張や、アドレスの自動設定、セキュリティなどが組み込まれています。現行のIPはバージョン4で、IPv6と区別するためにIPv4と表記することがあります。なぜ、4の次なのに5でなくて6なのかというと、IPでバージョンを表すプロトコル番号のうち5が別のプロトコル(Internet Stream Protocol。RFC1190にて定義)にすでに割り当てられていたからです。

IPv6 の機能

 IPv6の機能には、以下のようなものがあります。

(1)拡張されたIPアドレス
(2)単純化され処理の容易なIPヘッダー
(3)拡張ヘッダー
(4)認証と暗号化
(5)アドレスなどの自動設定
(6)始点での経路指定
(7)IPv4からの移行
(8)通信サービスの品質確保

 IPv6では、128ビットのIPアドレスを使います。IPv4は32ビットですから、単純にみるとIPv6のアドレスの数は、IPv4の2の96乗倍に増えています。これはアドレス数が増えただけでなく、ビット数が多いため、さまざまな構造をここに持ち込めることを意味します。なお、IPv6アドレスについては、次回、解説する予定です。

 また、ルーティング処理などを簡単にするため、ヘッダー構造を変更してあります。IPv4では、オプションが高速処理の障害となっていました。IPヘッダーにオプションがない場合は、単純にハードウエアによって高速処理が可能です。しかし、IPヘッダー・オプションがあると、途端に処理速度が落ちてしまいます。これは、オプションが可変長で複雑な動作を要求するのが1つの原因です。たとえ、そのルーターでオプションを処理する必要がなくても、オプションがあるだけで、ルーティング処理に時間がかかります。

 そこでIPv6では、先頭に置くIPv6ヘッダーを固定長としました。拡張ヘッダーおよび上位プロトコル・ヘッダーは、これに付け足していくという構造です。ヘッダー部分を固定長にしてあるため、単純に中継するだけの装置では、先頭の固定長部分のみを見るだけで処理できます。機構が単純になり、より高速な動作が期待できます。