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 仮想化ソフトとは、パソコンのハードウエアを仮想的に再現するソフトウエアのことです。仮想化ソフトを使えば、1台のパソコン上に、仮想的な複数のパソコン環境を作り出せます。それぞれの環境に対して異なるOSをインストールし、その上で別々のアプリケーションを同時に動かせるのです(図1)。

【複数OSを同時に動かす】
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図1 Mac OS X上で、Windows Vistaを動作させているところ。「VMWare Fusion」という仮想化ソフトを使っている

 仮想化ソフトでは、もともとパソコンにインストールされているOSを「ホストOS」、仮想化ソフト上で動かすOSを「ゲストOS」と呼びます(図2)。ホストOSにはWindows Vista、ゲストOSとしてはLinuxを動かす、といったことが可能です。

【仮想的なハードウエア上で動く】
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図2 元となるOS(ホストOS)の上で仮想化ソフトが動作し、その上で別のOS(ゲストOS)が動く。仮想化ソフトは、ゲストOSを動かすためのハードウエアをソフトウエアで仮想的に再現する

 こうしたソフトは、ハードウエアの仮想化支援機能にも対応しています。以前は仮想化処理をすべてソフトウエアで実行していたのですが、現在では処理の多くをハードウエアが代行する技術が出ています。具体的には、インテルの「VT」や、AMDの「AMD-V」などです。これらを活用すれば、速度低下を防いだり、動作の不具合を減らしたりできます。

ライセンスには注意を

 仮想化ソフトは、新たにパソコンを買い足さずに、複数の異なる環境を使い分けたい際に便利です。これまでWindows XPを利用していた企業がWindows Vistaに乗り換えたところ、業務ソフトの一部機能が正常に動かなくなったとします。そのソフトがVistaに対応するまでの間、仮想化ソフトを使ってVistaパソコン上でWindows XPを動かせば、業務に穴を開けずに済みます。

 実際に利用する際に注意が必要なのは、ゲストOSのライセンスです。例えばWindows XPをインストール済みのパソコンの上で、もう一つWindows XPを動かす場合。パソコンは1台なのでライセンスは1つでよい、と考えるのは早計です。基本的には、同時に動かす数分のライセンスが必要なのです。ただしWindows Vista Enterpriseのように、ホストOS分のライセンスでゲストOSも動かせる場合もあります。ソフトウエアの使用許諾契約書などを確認してみましょう。