PR

 「返品をごり押し」「とにかく値切る」「自分のミスを隠して怒る」─。パーツショップのスタッフを悩ます常識外れのお客さんについては、これまでもたびたび取り上げてきた。ところが最近は「知識レベルが以前よりさらに下がった感じ」(複数ショップのスタッフ)で、「困ったお客さん」の傾向が少し変わってきたという。販売の現場には一体どんなエピソードがあるのか。秋葉原の主要なパーツショップに取材してまとめた。

イラスト/森永みぐ
イラスト/森永みぐ

何でもかんでも「分からない」

●自作PCが欲しいというお客さん。「どういった用途にお使いですか?」と聞いたら「普通」。「では、どんなソフトをお使いですか?」と聞き方を変えたら「分からない」。何をお薦めすればいいのかこっちが分かりません……。

 パソコンはソフト次第で何でもできるから、用途を絞り込めと言われても難しい。こう考えるユーザーの気持ちは分からないでもない。「でもソフト名すら分からないのはちょっと。売れ筋パーツで固めた構成なら無難ですけど、用途によっては割高。Webブラウザーとオフィスソフトしか使わない、と言ってもらえるだけでもお薦めしやすくなるんですが」。

 取材中、あちこちのショップで飛び出したキーワードがこの「普通」と「分からない」。パーツはどんなパソコンでも取り付けられるし動くと思い込んでいるお客さんが増えており、そういう人は「自分が使っているPCの構成を把握しておく、という概念がそもそもない」。

 もちろんスタッフも商売だ。適切な商品を紹介すべく会話を重ねて情報を引き出す努力をする。「Socket 478ですかね?で『ああそれそれ』、それともLGA775ですか?で『そうだったかも』とか、やっぱり限界はある。パーツ構成をメモして来てもらえば、話しがしやすいです」。