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消費電力に明確な差、性能重視なら上位モデルを

 各グラフィックスボードメーカーは、「GeForce 9800 GT」や「GeForce 9600 GT」を搭載したグラフィックスボードで、通常のチップだけでなく低消費電力版チップを採用した製品をそれぞれ販売している。ただ、低消費電力版はコアやシェーダーの動作周波数が通常版よりも低い。消費電力をどれくらい抑えられるかだけでなく、性能がどれだけ落ち込むかも気になる。

 同じ低消費電力版でも各製品に差があるのか知りたいところだ。AMDとNVIDIAは通常、新チップ投入時に標準仕様に基づいた「レファレンスボード」と呼ぶ設計を用意する。ボードメーカー各社の初期製品はレファレンスに準拠して、外箱とラベル以外に違いがないように見えるのが通例だ。ところが、低消費電力版には「レファレンスボードはない」(NVIDIA)。同じ低消費電力版でも、各製品で性能や消費電力が異なる可能性がある。

 低消費電力版と通常版の主な違いは下図の通りだ。メモリー周りは変わらないが、低消費電力版はコアとシェーダーの動作周波数が低い。また低消費電力版を採用したほとんどのボードは、通常版のボードにある補助電源端子を搭載していない。GeForce 9600 GTは製造プロセスを65nmから55nmへ縮小している。9800 GTも低消費電力版チップの製造プロセスは55nmだが、通常版チップは65nmと55nmが混在している。

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合わせて14製品をテスト
性能はほとんど変わらず

 下に、今回テストした製品群をまとめた。GeForce 9800 GT搭載モデルは7製品、9600 GT搭載モデルは6製品をテストした。見ての通り、冷却機構は1スロット占有タイプと2スロット占有タイプがあり、それぞれ外観が異なる。MSIの製品はいずれもメモリーが1GBと多い。「GV-N98TGR-512I」は補助電源端子を備えている。

GeForce 9800 GTとGeForce 9600 GTのどちらも、冷却機構が1スロット分で済む製品と2スロット占有する製品がある。MSIの2製品はグラフィックスメモリーが1GB。「GV-N98TGR-512I」は6ピンの補助電源端子を搭載する。
GeForce 9800 GTとGeForce 9600 GTのどちらも、冷却機構が1スロット分で済む製品と2スロット占有する製品がある。MSIの2製品はグラフィックスメモリーが1GB。「GV-N98TGR-512I」は6ピンの補助電源端子を搭載する。
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 ベンチマークテストの「3DMark06」「3DMark Vantage」、ゲームソフトの「バイオハザード5」と「ラスト レムナント」のベンチマークテストを実行して性能を調べた。下が低消費電力版9800 GT搭載ボードのテスト結果だ。表の一番上は参考として掲載した通常版9800 GT搭載ボード(チップの製造プロセスは65nm)の結果で、これを100%としている。低消費電力版はコアとシェーダーの動作周波数が通常版の91.7%。性能がこれより落ち込んでいなければ、動作周波数の違いほど性能に差はないといえる。今回試した製品は、4つのテスト項目のほとんどで92%以上の結果となった。バイオハザード5のベンチマークテストではすべての製品が95%以上だ。「GLADIAC 998 GT SS」が2つの項目で90%と遅めだが、残る2つの項目では、93%と95%が出ている。

ベンチマークソフトの「3DMark06」と「3DMark Vantage」(どちらもFuturemark)、ゲームソフトの「バイオハザード5」(カプコン)と「ラスト レムナント」(スクウェア・エニックス)のベンチマーク用プログラムで通常版のWinFast PX9800 GT S-FANPIPE モデルと比較した。一部の製品でコア動作周波数の低下割合より大きく性能が落ちた。ゲームソフトのベンチでは、3DMarkよりも性能の落ち込みが低い。<br>【テスト環境】CPU:Core i7-965 Extreme Edition(3.2GHz)、マザーボード:P6T Deluxe V2(ASUSTeK Computer、Intel X58搭載)、メモリー:PVT36G2000LLK(Patriot Memory、DDR3-1600 2GB×3)、HDD:WDCaviar Black 1TB(Western Digital、WD1001FALS)、電源:SilentPlus530(Topower Computer Industrial、定格出力530W)、OS:Windows VistaUltimate Service Pack 2 32ビット日本語版、ドライバー:NVIDIAは「GeForce/ION Driver Release 190.38」、AMDは「ATI Catalyst 9.7」。
ベンチマークソフトの「3DMark06」と「3DMark Vantage」(どちらもFuturemark)、ゲームソフトの「バイオハザード5」(カプコン)と「ラスト レムナント」(スクウェア・エニックス)のベンチマーク用プログラムで通常版のWinFast PX9800 GT S-FANPIPE モデルと比較した。一部の製品でコア動作周波数の低下割合より大きく性能が落ちた。ゲームソフトのベンチでは、3DMarkよりも性能の落ち込みが低い。
【テスト環境】CPU:Core i7-965 Extreme Edition(3.2GHz)、マザーボード:P6T Deluxe V2(ASUSTeK Computer、Intel X58搭載)、メモリー:PVT36G2000LLK(Patriot Memory、DDR3-1600 2GB×3)、HDD:WDCaviar Black 1TB(Western Digital、WD1001FALS)、電源:SilentPlus530(Topower Computer Industrial、定格出力530W)、OS:Windows VistaUltimate Service Pack 2 32ビット日本語版、ドライバー:NVIDIAは「GeForce/ION Driver Release 190.38」、AMDは「ATI Catalyst 9.7」。
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