マイクロフォーサーズシステムは、オリンパスイメージング(以下、オリンパス)とパナソニック(当時は松下電器産業)が2008年8月に発表した、レンズ交換式デジタルカメラ向けの新規格です。
マイクロフォーサーズシステムを採用するメリットは、デジタル一眼レフカメラを小型軽量化できる点です。例えば、カメラの取り付け部分(マウント)と撮像素子との間隔(フランジバック)を、従来の約40mmから約20mmに短縮するといった工夫を施しています。
パナソニックは2008年9月12日、マイクロフォーサーズシステムに対応させた初めての製品「LUMIX DMC-G1」を発表しました(図1)。2007年9月に発表したデジタル一眼レフカメラ「LUMIX DMC-L10」と比べると、77.5mmだったボディの奥行きを45.2mmまで狭めています。

マイクロフォーサーズシステムでは本体を薄型化するために、通常のデジタル一眼レフカメラがボディ内部に備えるミラーを除去しました。一眼レフという名前は、レンズを通してカメラ内部に入ってきた光を、ミラーを使って反射させる機構(レフレックス機構)に由来しています(図2)。そのため、マイクロフォーサーズシステムを採用した製品は、デジタル一眼レフカメラではなく、単にレンズ交換式デジタルカメラと呼ぶのです。