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 バックアップ手段の王道は、第1部で紹介したディスクイメージのコピーである。だが、イメージコピーは万能ではない。弱点の一つがバックアップデータの鮮度。たとえ頻繁にバックアップを繰り返し実行したとしても、HDDが故障する直前に作成したデータは失われてしまう。

 もう一つの弱点が復元に時間がかかることだ。HDDの使用領域のサイズにもよるが、バックアップデータを使ってパソコンを復元するのに数十分、データの量によっては数時間かかる。仕事用のパソコンが故障したとしたら、復旧作業中は業務が止まってしまうことになる。

 これらの弱点を補う手法が「ミラーリング」である(図1)。HDD上で発生する変更分をリアルタイムに別のHDDに書き込む。データはもちろんOSやその設定、アプリケーションまで全てコピーする。ミラーリングの手法自体は古くからあり、パソコンの上級ユーザーには「RAID 1(Redundant Array of Inexpensive Disks 1)」という呼称の方がしっくりくるかもしれない。

図1 ミラーリングは内蔵HDDの内容を別のHDDに常時複製し、障害発生時に複製から再起動するだけでパソコンが使える。無料で使えるソフトは限られており、市販ソフトを使うのが基本だ
図1 ミラーリングは内蔵HDDの内容を別のHDDに常時複製し、障害発生時に複製から再起動するだけでパソコンが使える。無料で使えるソフトは限られており、市販ソフトを使うのが基本だ
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 一昔前は、ミラーリング(RAID 1)を実現するのに専用のハードウエアが必要だった。難易度の高い作業の一つで、同一メーカーの同じ仕様のHDDでも、容量が同一でないとミラーリングに失敗することも珍しくなかった。それが今では、専用のハード機器を使わずともソフトウエアだけで実現できるようになった。市販ソフトを使えば、複製先の HDDの制約も解決可能だ。