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テレビパソコンやレコーダーで録画した番組を、お風呂やキッチンのスマートフォンやノートパソコンで楽しみたい。有線/無線のLANでそれを実現する技術が普及しつつあります。キーワードは「DLNA」。いったいどんなものか、わかりやすく解説します。

 仕事を終えて自宅に帰った後、レコーダーに録画しておいたテレビ番組を、ゆったりとお風呂に浸かりながらタブレット端末で楽しむ。あるいはキッチンにいながら、録画した料理番組をノートパソコンやスマートフォンで視聴する。

 こんなふうに、録画番組を家中のいろいろな場所で見たいと思ったことはないだろうか。実は、これが手持ちの機器で意外と簡単にできるケースがある(図1)。そのカギとなるのが、「DLNA」と呼ばれるホームネットワーク技術だ。

図1 レコーダーやテレビパソコンで録画した番組はテレビで見るもの、という常識は今や過去のもの。現在は、家庭内の有線/無線(Wi-Fi)のLANを通じて録画番組をストリーミング配信できるレコーダーやテレビパソコンが増えている。「DLNA」というホームネットワーク規格に対応する機器があれば、風呂場やキッチン、書斎など、家庭内のあらゆる場所で再生できる
図1 レコーダーやテレビパソコンで録画した番組はテレビで見るもの、という常識は今や過去のもの。現在は、家庭内の有線/無線(Wi-Fi)のLANを通じて録画番組をストリーミング配信できるレコーダーやテレビパソコンが増えている。「DLNA」というホームネットワーク規格に対応する機器があれば、風呂場やキッチン、書斎など、家庭内のあらゆる場所で再生できる
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LAN経由で番組を配信、家中どこでも視聴可能

 DLNAとは、異なるパソコンや家電製品の間で、LANを通じて動画などのデータをやり取りするための共通規格。LAN環境でこれに対応した機器を使えば、番組の配信[注1]と視聴が可能になる。特に無線LAN(Wi-Fi)なら、ケーブルに縛られず家中どこでも視聴できて便利(電波の届く範囲に限る)。もし手持ちの機器がDLNA対応なら、すぐにでも“お風呂テレビ”が実現できる。

 え、そんなことせずに、スマートフォンでワンセグ番組を直接録画すればいいって?

 その考えは少々早計だ。確かにワンセグ対応の携帯電話やスマートフォンは録画もできるが、録画時は放送電波が良好な場所にいる必要がある(図2)。例えば仕事中、地下鉄に乗って録画に失敗したら元も子もない。やはり録画は自宅のレコーダーで行うのが確実だ。そもそもワンセグは画質も劣る。

図2 「スマートフォンでワンセグ番組を録画」「映像ファイルを端末に転送」といった手も思い付くが、いろいろと制約がある。LANでストリーミング配信する方法なら、そうした制約を回避できる
図2 「スマートフォンでワンセグ番組を録画」「映像ファイルを端末に転送」といった手も思い付くが、いろいろと制約がある。LANでストリーミング配信する方法なら、そうした制約を回避できる
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 一方で、レコーダーの「持ち出し」機能もDLNAに劣る。最近のレコーダーは、録画番組をスマートフォンや携帯電話などに転送する持ち出し機能を備えたものも多い。確かにこれは、出勤時の車中など外出先で視聴する場合は実に重宝する。だが、家の中では話が別だ。番組の収録時間にもよるが、持ち出し用データの変換には時間がかかるし(電源オフ時に自動で行える機種もある)、そもそも転送なんて作業は面倒くさい。

 DLNAならこうした手間はない。テレビパソコン[注2]やレコーダーでいつも通りに録画した番組を、即座に視聴できる。


[注1]配信とは番組のファイルをコピーするのではなく、再生に必要なデータを順次転送して、見終わったデータを順次破棄すること。ストリーミング配信ともいう
[注2]テレビ(地デジ)チューナーを搭載し、テレビ番組の視聴や録画ができるパソコンをテレビパソコンと総称する。そうした機能をUSBなどで後から追加するためのテレビチューナー(地デジチューナー)製品も販売されている