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 オリンパスイメージングと松下電器産業は2008年8月5日、デジタル一眼レフカメラ向けの新しい規格「マイクロフォーサーズシステム」を発表した。この規格に準拠すれば、デジタル一眼レフカメラのより一層の小型・軽量化が図れ、レンズ交換式デジタルカメラで初の動画撮影が実現できるという。

 マイクロフォーサーズシステムは、オリンパスと米イーストマン・コダックが2002年に策定した規格「フォーサーズシステム」を拡張したもの。松下電器産業は2005年に、フォーサーズシステムの開発に加わった。現在では、オリンパスイメージングが「E-420」、松下電器産業が「DMC-L10 LUMIX」などのデジタル一眼レフカメラで、フォーサーズシステム規格を採用している。

 デジタル一眼レフカメラは、通常のコンパクトデジカメに比べて高画質な上、交換レンズを使って多彩な撮影が楽しめる。半面、コンパクトデジカメよりも大型で重く、操作が難しい。デジタル一眼レフカメラの人気はここ数年高まっているものの、2007年度の総出荷台数は約750万台。コンパクトデジカメの約9300万台の10分の1にも満たない(CIPA=カメラ映像機器工業会調べ)。

 この状況を打破するために考案したのが、マイクロフォーサーズシステム規格である。フォーサーズシステムと互換性を保ちながら、より小型・軽量化に適した規格となることを目指した。例えば、カメラの取り付け部分(マウント)と撮像素子との間隔を従来の約40mmから約20mmに短縮。これにより、本体の薄型化を可能にした。また、マウントの外経を約6mm縮小することで、レンズの小型化も実現。特に「従来は小型化が難しかった広角レンズを大幅に小さくできる」(オリンパスイメージング)と言う。

 現在、オリンパスイメージングは世界最薄のデジタル一眼レフカメラ「E-420」を発売している。フォーサーズシステムを採用するE-420の厚さは53mm。マイクロフォーサーズシステムを採用すれば、これを30mm近くまで薄型化することができるようになる。薄型コンパクトデジカメの厚さが約20mmであることを考えると、コンパクトデジカメよりも少し大きい程度の小型デジタル一眼レフカメラが作れる。

 ただし、本体を薄型化できる分、通常のデジタル一眼レフカメラが本体内部に備えるミラーを持たすことはできない。このため、「厳密にはデジタル一眼レフカメラというより、レンズ交換式デジタルカメラシステム向けの規格」(オリンパスイメージング)と呼べる。

 マイクロフォーサーズシステム規格では、コンパクトデジカメ並みの操作性を実現するための改良も施した。レンズと本体間で電気信号の通信を担うマウント接点の数を、従来の9ピンから11ピンに増やした。より高速な通信が可能となり、撮影時に液晶モニターを表示しながら撮影できるライブビュー機能を円滑化する。また、将来は動画の撮影にも対応できるという。実現すればデジタル一眼レフカメラも含めて、レンズ交換式デジタルカメラでは初となる。

 フォーサーズシステムとの互換性にも配慮した。「フォーサーズアダプター」と呼ぶ独自のアダプターを装着することで、マイクロフォーサーズシステムを採用したデジタル一眼レフカメラでも、フォーサーズシステム向けの交換レンズを利用できる。

 オリンパスイメージングと松下電器産業とも、マイクロフォーサーズシステムを採用したデジタル一眼レフカメラを開発中とのこと。具体的な発売時期などについては未定。このほか、シグマが対応の交換レンズを投入する見込みだ。なお、いずれのメーカーも、フォーサーズシステムを採用したデジタル一眼レフカメラを引き続き開発していくという。