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 米サンフランシスコで開催中のコンピューター技術者向け会議「Intel Developer Forum」会場の一角では、CPUに米インテルの小型機器向け品種「Atom」を採用したMID(mobile internet device)を多数並べて実演展示している。多くは2008年6月に台湾で開催された「COMPUTEX TAIPEI 2008」などで既に披露されているものだが、興味深いのは、展示品リストの中に記載されている工人舎の2製品である。

 この2製品は「X5」と「S32」。いずれもメーカー名は「KJS/Inventec」と書かれている。Inventecは、ノートパソコンやスマートフォンなどを手がける台湾のメーカーである。2製品はInventecが開発・製造し、工人舎向けにODM(original design manufacturing)形式で供給するものとみられる。

 展示品リストの仕様表によると、いずれも4.8型横長液晶ディスプレイを搭載し、プリインストールOSにLinuxを採用している。X5は、記憶媒体として30GB~60GBのHDDを採用。無線LAN、Bluetooth、GPSに加えHSDPAのモジュールを搭載する。ディスプレイの解像度は800×480ドット。メモリーは512MBだ。S32は、ディスプレイの解像度が1024×600ドット、メモリーが1GB。記憶媒体は2GB~4GBのSSDで、HSDPAのモジュールは搭載しない。

 この2製品、展示品リストには記載があるものの製品の展示はされていない。現物を見たいのだが、と説明員に尋ねると、「展示品リストのパネルを作った段階では、あったはずなんだけど……」との回答。何らかの理由で、直前に展示を取りやめたとみられる。とはいえ、当初は実演展示を予定していたとすれば、製品の開発がある程度の段階まで進んでいたと考えられる。

 この製品について日経パソコン誌が工人舎広報に照会したところ、「工人舎として発表している情報は何もない」と詳細について回答を避けたが、製品の存在そのものは否定しなかった。現段階では、2製品が実際に市販されるか、それとも幻の製品で終わるか予断を許さないが、順調にいけば今後数カ月以内に何らかの動きがあるかもしれない。