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 携帯電話や家電市場への積極参入を図る米インテル。そのカギを握るのは超低価格パソコン市場を牽引するAtomプロセッサーだ。

 インテルで、ウルトラモビリティグループを率いるアナンド・チャンドラシーカ上級副社長(Anand Chandrasekher、Senior Vice President, Ultra Mobility Group)は、米サンフランシスコで開催したコンピューター技術者向け会議「Intel Developer Forum」(IDF)で実施した報道関係者との質疑応答で、「インテルの調べによると、日本では携帯電話によるインターネット接続の結果(品質や互換性)に満足できないというユーザーが98%もいる」とし、IA(Intel Architecture:インテルアーキテクチャー)こそが、すべてのユーザーに機能や性能的に制約のないインターネット接続環境を提供できるとアピールした。この発言には、パソコン以外のデバイスにもインテル製CPUやコントローラーを浸透させたいという同社の強い意向が込められている。

インテルが携帯電話市場参入の切り札として期待するMoorestownのエンジニアリングサンプルボードを手にするアナンド・チャンドラシーカ上級副社長

 もはや、インターネットはパソコンユーザーだけのものではない。携帯電話でソーシャルネットワーク(SNS)の更新や閲覧をし、YouTubeやニコニコ動画でビデオコンテンツを楽しむといったユーザーは日に日に増えている。しかし、こうしたリッチなインターネットコンテンツをストレスなく楽しめるようにするには、より高性能なCPUやグラフィックスが求められる。

インターネット閲覧の推移。近年ではYouTubeやSNSといった新しいWebサービスが閲覧数を飛躍的に伸ばしている。これらのサービスを快適に使うためには、よりパフォーマンスに優れたCPUを採用する必要があるというのがインテルの主張だ

 インテルがパソコンと携帯電話の間を埋めるインターネットデバイスとして、優れた処理能力と携帯性を両立させた「モバイルインターネットデバイス」や「ウルトラモバイルPC」でAtomプロセッサーを積極的に展開する背景には、インターネット時代の携帯電話や家電市場におけるイニシアチブを取りたいという思惑があるからだ。

 「Centrino Atom」(セントリーノ・アトム)という名称で展開するウルトラモバイルプラットフォーム用CPUのSilverthorn(シルバーソン:開発コード名)は、NetbookやNettopに採用されているAtomプロセッサーのDiamondville(ダイヤモンドビル、同)とCPUパッケージサイズこそ異なるが、半導体そのものは同じだ。これらのCPUに採用されているAtomコアは、パソコン用CPUのCore 2 Duoなどと命令セットレベルで互換性がある。これにより、最新技術を用いたウェブサイトなどでも、Atomプロセッサーを使ったデバイスであればパソコンと同等の閲覧性を実現できると言うわけだ。