PR

 ソニーは2008年10月31日、同社製リチウムイオン電池を使用したノートパソコンで、発煙・発火事故が世界中で40件発生したと発表した。うち、ユーザーが軽度のやけどを負った事故が4件、器物破損が21件あった。日本国内での事故は報告されていない。

 同日、デル、東芝、日本ヒューレット・パッカード(HP)の3社は、該当する電池セルを使用したノートパソコン用バッテリーパック約10万個を自主回収すると発表。回収対象となる電池セルは2.15Ahのセルで、いずれも国内で製造されたもの。ソニーによると、2004年10月から2005年6月の特定期間に行われた製造ライン調整が、電池セルの品質に影響した可能性があるほか、一部には部材不良と思われる事故も含まれるという。

 デルは問題のある電池セルを使ったバッテリーパックを、2004年11月から2005年11月に出荷した「Latitude」と「Inspiron」の付属品、および単体の純正バッテリーとして販売したほか、サポート時の保守用パーツとして使用した。対象は全世界で300個。国内での販売分はない。

 東芝は2005年4月から6月に製造されたパソコンの一部で使用しているバッテリーパックを自主回収する。対象は全世界で1万4400個。そのうち国内販売分は1100個。

 日本HPでは2004年12月から2006年6月に製造された「Compaq Notebook PC」15機種(うち8機種は国内では未発売)に付属したうち不具合の可能性があるバッテリーパックを自主回収する。対象は全世界で約7万4000個で、そのうち国内販売分は約600個。

 3社ともバッテリーパックに記載されている製造番号などから、ユーザーが使用中のバッテリーパックが交換対象かどうかを確認できるWebページを用意している。

 NEC、富士通では当該バッテリーパックは使用していない。

 今回、問題が発生した電池セルは2.15Ahと、ノートパソコン向けリチウムイオン電池の中では比較的容量が小さい。リチウムイオン電池に詳しいある技術者は「2006~2007年に大規模な回収騒ぎを起こしたセルは、もっと容量の大きいもの。エネルギー密度を高めるためやコスト削減のために無理をしていたのだろうと推測できたが、今回のように小容量なもので事故が起こるというのは不思議」と首をかしげている。

 また、デルでは、今回の問題以外に、2006年に発表されたソニー製リチウムイオン電池の回収プログラムの対象に、同社が販売したバッテリー約1万5000個が新たに加わったことも明らかにしている。

今回の自主回収に関連する情報ページ

■変更履歴
記事公開当初、調査中だったNECから、問題があったバッテリーを使用した製品 はないとの連絡を受けましたので、本文を修正しました。 [2008/11/10 18:20]