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 徳島県勝浦郡上勝町(かみかつちょう)とマイクロソフトは2008年11月7日、両者が1年にわたり取り組んできたICT(information and communication technology:情報通信関連技術)による地域振興活動の成果を発表した。

 上勝町とマイクロソフトは2007年10月に「ICTを利活用した地域振興に関する覚書」を締結。2008年2月には「上勝町ICT戦略検討委員会」を発足させるなど、地域のICT活用を積極的に行ってきた。

 主な取り組み/成果としては、「住民向けICT勉強会の実施」「Web会議システム導入によるコスト削減」「農家向け情報システム導入の増強」「情報発信効果による定住者増加」などがあるという。上勝町長の笠松和市氏は「成果は思った以上のものだった。地方が生き残って行くにはICTの活用が不可欠」とその成果を喜んだ。

 ICT勉強会では、情報発信の方法やWebを使った物販などを講義。多いときは100名近く集まったという。

 「農家向け情報システム」は、インターネットを通じて売り上げを把握する情報システム。この導入件数が1年で58件から122件へと2倍以上増加したという。農作物の販売を手掛ける企業であるいろどりは、以前からこのシステムを導入し活用を図ってきた。同社の横石知二代表取締役は、「以前は各農家の作物を集めて共同販売を行っていた。システム導入によってバーコードを使って作物を管理し、販売できるようになることで、自分が出荷したものがいくらになったかを即座に確認できる。各農家ごとの売り上げなども見られ、競争意識なども芽生えているようだ」とその効果を説明した。

 定住者が増えたことも大きな成果だ。町民や町内団体のブログによる情報発信などが定住者増加に貢献し、U/Iターン者が前年比2.25倍になったという。U/Iターン組の平均年齢は28歳。「後継者を育てることが大切な地方にとって本当に意義のあること」(笠松氏)。横石氏によれば、上勝町で働きたい、上勝町に住みたいという電話やメールが全国からひっきりなしに来るようになったという。

 「こういった“上勝モデル”を導入したいという声は県内で非常に高まっている。1次産業が盛んな徳島では、こういうモデルが県内で広がることが重要」(横石氏)と今後もさらにICT活用を進めていくとした。