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 マイクロソフト主催のハードウエア開発者向けイベントである「WinHEC 2008」が米カリフォルニア州ロサンゼルスで開催された。その会議でWindows 7の通信機器、特にモバイル向けのブロードバンドへの対応が明らかになってきた。

 Windows 7では、携帯電話ネットワークなどを利用するモバイル通信用のデバイスが再定義されることになりそうだ。これまでは、携帯電話や通信アダプターを「モデム」として扱ってきた。しかし、モデム方式の制御では、ATコマンドなどを使い、通信チャンネルを使って通信の制御を行う必要があり、通信中に電波状況を調べることなどが難しかった。また、シリアル通信として通信を行うことから効率があまりよくなかった。

 Windows 7では、イーサーネットや無線LANと同じくネットワークデバイスとして「モバイルブロードバンド」のデバイスを定義、効率の良い通信を行えるようにする。具体的には「モバイルブロードバンド」デバイスは、ネットワークデバイスで使われるNDISと呼ばれる方式のインターフェースを使い、HSDPAなどの携帯電話ネットワークやWiMAXなどに対応するという。

 Windows 7には、新しく定義されたデバイスドライバを使い、設定や通信状態などを制御するソフトウエアが組み込まれる。無線LANの接続と同じように、接続前の段階から電波強度などを調べることができようになり、プロパティで接続先などの設定が行えるようになるという。

 ただし、各通信デバイスや携帯電話をUSB接続した場合のデバイスドライバは、基本的には機器の製造や販売を行う企業が用意することになるため、対応は機器メーカーに依存する。各国で状況や法律などが違うため、Windows 7のインストール用ファイルとして入れるのは難しいのではないか、というのが展示会場での説明だった。

 WiMAXの試験サービスが始まり、また米国でも一部地域ではW-CDMAの利用も可能になった。これに対応して、携帯電話ネットワークを使う通信デバイスを内蔵したノートパソコンなども登場している。

 Windows7のモバイルブロードバンド対応は、話としては以前からあがっていた。筆者は、2003年頃のWinHECで、これに関するセッションを聞いたことがある。しかし、当時は米国ではモバイル通信はまったくといっていいほど行われていなかったし、高速なモバイルネットワークもなく、対応する必要性がほとんどなかった。今回の対応は、米国内でのモバイル通信が普及し、開発の優先度が上がったためと考えられる。