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 ソースネクストは、米エバーノートのオンラインサービス「Evernote」の有料サービスを3カ月間利用できる「EVERNOTEスターターパック」を全国の家電量販店、書店、スーパーマーケットなどで7月2日から発売すると発表した。Evernoteをパッケージとして販売するのは世界で初めてだという。

 「Evernote」は、無料の専用ソフトをパソコンにインストールして使う。専用ソフトに保存したテキスト、文書、画像、音声などのファイルは、インターネット経由で自動的に同社のサーバーにアップロードされる。データは自動的に更新されるので、複数のパソコンやスマートフォンなどに専用ソフトをインストールしておけば、どの機器からも同じように閲覧や編集が可能になる。

 専用ソフトはWindows XP/Vista/7、MacOS X v10.5/v10.6、iPhone OS(iOS)、Windows Mobile 5/6、Android OS 1.5以降などに対応している。また、画像内の文字を自動的にOCR処理して検索対象に含める機能などもある。2008年6月にサービスを開始し、既に全世界で300万人以上のユーザーがいるという。そのうち35万人が日本のユーザーとのことだ。

 Evernoteの利用は無料だが、「プレミアム会員」というオプションの有料サービスが用意されている。プレミアム会員では、毎月アップロードできるファイル容量の制限が40MBから500MBに拡大されるほか、SSLを利用した暗号化が可能になり、広告が表示されなくなる。プレミアム会員の料金は、1カ月5ドルまたは1年間45ドルで、これまではクレジットカードでしか支払いできなかった。

 ソースネクストが販売する「EVERNOTEスターターパック」は、製品パッケージを1500円で購入すると、3カ月間「プレミアム会員」と同じ機能を利用できる。パッケージの中には、サービスを利用するのに必要なシリアル番号と、ソフトのダウンロード先を登録したCD-ROMが入っている。3カ月後には、同じパッケージを購入するか、ソースネクストが予定している継続用のシリアル番号を購入する。

 今回の発売についてソースネクストの松田憲幸社長は、「4月からiPhone用のソフト『超字幕 どこでも単語』を提供しているが、今後もWindows以外のプラットフォームにどんどん展開していきたい。その一環として、既に複数のOSに対応しているEvernoteと提携できたのは大きい」と、発売の意義を強調。また、今後の製品で、例えばバックアップソフトのデータ保存先としてEvernoteを使うような連携も検討中だという。

 エバーノートのフィル・リービンCEOは、「日本は世界で2番目にユーザーが多く、とても重要な市場。パッケージ版を発売すれば、インターネット経由でソフトを買うことをちゅうちょしているユーザーにも、エバーノートを広めることができる」と期待を寄せた。

 このほかソースネクストは、日本語で話した音声を認識し、英文に翻訳できる同時通訳ソフト「超速通訳 ツージル」を7月2日に発売する。通常版は6万4800円、学割版が4万9800円。発話者の声を事前登録する必要がなく、話してから1.5秒で翻訳できるなどの速さが特徴だ。

 また、テレビ・ドキュメンタリー番組を題材にした英語学習ソフトである「超字幕/Discovery」シリーズのiPad版を開発中であることも表明した。