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 レノボ・ジャパンは2010年10月15日、ノートパソコンのThinkPad Tシリーズで採用した、米エヌビディアのグラフィックス機能「Optimus」について説明会を開催した。Core i5-560M(2.66GHz)などCPUの内蔵グラフィックス機能とは別に、エヌビディア製の外部グラフィックスチップを搭載。3Dゲームの表示など高負荷の描画を実行するときは、その部分だけを外部グラフィックスチップで処理する。必要のないときには、外部グラフィックスチップをスリープ状態とするので消費電力を削減できる。

 レノボ・ジャパンは、以前からCPUの内蔵グラフィックス機能とエヌビディア製のグラフィックスチップの双方を搭載した製品を投入していた。ただ、従来製品ではグラフィックス機能を切り替える際に、すべてのアプリケーションを終了しなければいけない、画面を切り替える際に画面がしばらく真っ暗になるといった問題があり、ユーザーから利用しづらいという声が上がっていた。ThinkPadの開発拠点である大和事業所では、「ユーザーが利用をためらうような機能であれば、もうやめようかという意見もあった」(レノボ・ジャパン ノートブック開発研究所 サブシステム技術 表示技術担当部員 久保田徹氏)というほど改善に苦心していた。

 そうしたときに、エヌビディアの新技術「Optimus」を使うことで、この問題が改善できることが分かった。画面全体の表示はCPUの内蔵グラフィックス機能が管理し、3Dグラフィックスなど高い負荷の処理が発生する場合だけエヌビディアのグラフィックスチップの描画機能を利用する。高負荷の描画処理が必要ないときには、グラフィックスチップはスリープ状態となるので、消費電力も節約できる。エヌビディアのグラフィックスチップを使って処理することで、内蔵グラフィックスのみの場合と比べて処理性能が70%向上する。その一方で、内蔵グラフィックスとグラフィックスチップを動的に切り替えるため、グラフィックスチップを使った場合と比べ「バッテリー持続時間を約33%延ばせる」(久保田氏)という。

 また、専用のポートリプリケーターを使えば、本体を含めて最大4画面の表示が可能。たくさんのグラフを表示して株価の分析をするといった用途にも応用できるという。

 説明会の冒頭には、レノボ・ジャパンのロードリック・ラピン社長が登場し、大和事業所の位置付けについて説明した。グローバル化が進んだ現在、「コストの低い場所に移転する方法もあるが、会社として大和事業所が培ってきた知的財産と伝統を重要視している」(ラピン社長)として、投資を増やす方針を決めた。具体的には2010年12月から2011年1月にかけて、大和事業所の機能を神奈川県横浜市のみなとみらいに位置する新築ビルに移転する。将来長きにわたって製品を開発できる体制を整える。