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 NTTドコモは2010年10月28日、2010年度第2四半期の決算を発表した。音声収入は減ったものの、スマートフォンやデータ端末など新たな市場を開拓し、パケット定額サービスの契約数が増えたことで、上期(2010年4月~9月)の営業利益は前年同期比462億円増の5315億円となった。スマートフォンの拡販、次世代通信のLTEサービスに力を入れ、データ通信の利用量を拡大する方針を示した。

 2010年度上期の端末販売台数は、前年同期比の5%増の924万台。販売台数が増加となるのは3年ぶり。スマートフォンやパソコン向けのデータ通信カード、フォトフレームなどが好調だった。

 割引プランの利用率が高まっている影響で、7~9月のARPU(1契約当たりの月間平均収入)は前年同期の4.1%減の5200円。このうちデータ通信の利用分を示すパケットARPUは2540円で前年同期の2450円から3.7%増(90円増)となった。音声の通信料が低下する一方で、「パケットARPUをいかに上げていくかが経営の根幹となる。年間を通して110円増を目指す」(山田隆持社長)と目標を定めた。

 パケットARPU拡大の鍵を握る「大本命はスマートフォン」(山田社長)。同日にはAndroid搭載の新端末「Galaxy S」を発売した。Galaxy Sは5万台強の予約が入ったという。4月に発売したAndroid端末のXperiaは1カ月に10万台売れたが、年内の2カ月は同じペースで売れると見込む。11月には、おサイフケータイ対応端末、ワンセグ対応端末などのスマートフォンを追加で発表する。山田社長は「3~4年後にはiモード端末とスマートフォンの比率が半分ずつになる」と展望する。

 12月下旬には次世代通信のLTE(long term evolution)サービス「Xi(クロッシィ)」を開始する。サービス開始当初はデータ通信端末を投入。2011年度にはモバイルWiFiルーター、一般のスマートフォンあるいは携帯電話の対応製品を出す。2010年3月中には、東京、名古屋、大阪地区で1000局の基地局を整備する予定。詳細は11月8日の新端末発表会で紹介する。