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 NTTドコモは2010年11月8日、2010年冬~2011年春商戦に向けた携帯電話機の新製品を発表した。この中で同社は、スマートフォンの新製品を4機種発表。2010年12月から2011年2月にかけて順次発売する。同社代表取締役社長の山田隆持氏は、従来型の携帯電話機向けに提供してきた独自の機能やサービスを順次スマートフォンに移植するなどして、スマートフォンの分野でほかの通信事業者に対抗していく考えを示した。

 この日発表したのは、東芝製の「REGZA Phone T-01C」、シャープ製の「LYNX 3D SH-03C」、韓国LG電子製の「Optimus chat L-04C」、カナダのリサーチ・イン・モーション(RIM)製の「BlackBerry Curve 9300」の4製品。BlackBerryを除く3機種はいずれもOSにAndroidを採用している。

 REGZA Phone T-01CとLYNX 3D SH-03Cは、いずれもおサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信などの機能を搭載したスマートフォンで、従来型の携帯電話機からの機種変更をしやすくした。REGZA Phone T-01CはIPX5/IPX7等級の防水性能を備えており、風呂や台所など水濡れによる故障を心配することなく使えるのが特徴だ。液晶ディスプレイは4型(480×854ドット表示)、厚さは11.9~14.7mm、重さは149g。LYNX 3D SH-03Cは、裸眼で3D表示できる液晶ディスプレイを備える。同じシャープ製でソフトバンクモバイルが販売する「GALAPAGOS 003SH」と同様、内蔵のカメラモジュールで3D写真を撮影できるアプリなどをプリインストールする。液晶ディスプレイは3.8型(480×800ドット表示)、厚さは13.4mm、重さは約140g。2機種ともOSはAndroid 2.1で、2011年春をめどにAndroid 2.2へバージョンアップするための更新ソフトを配布する予定という。

 Optimus chat L-04Cはスマートフォンの低価格モデルという位置付けで、きょう体を横方向にスライドさせるとQWERTY配列のキーボードが現れ、横長に持ってキーボード入力できるのが特徴。OSはAndroidの最新版である2.2を採用している。液晶ディスプレイは3.2型(320×480ドット表示)、厚さは15.3mm、重さは約149g。

 同社は今回、携帯電話機を28機種発表した。うちスマートフォンは4機種にとどまり、従来型の携帯電話機は19機種に上る。スマートフォンと従来型の携帯電話機のどちらに重点を置くのかという記者の質問に対して、山田社長は「(ドコモショップなどの)現場に行くと、スマートフォンを購入しようとする人はドコモユーザー全体の10%くらい。現状では(従来型の携帯電話機である)iモード端末が5000万台以上使われており、まだ2011年はスマートフォンとiモード端末の販売台数が逆転することはないだろう。現時点ではまだiモード端末をブラッシュアップしていきたい」と語り、当面は引き続き従来型の携帯電話機に重心を置く意向を示した。

 一方で山田社長は「2013年ころにはスマートフォンとiモード端末の販売台数が逆転するとみている。そのころにはスマートフォン中心のラインアップに変えていきたい。理想的なあり方としては、どちらかが廃れるというのでなく双方の概念を融合させること。スマートフォンかiモード端末かといった区切りがなくなったような端末を出せれば最高だ」と語り、今後はスマートフォンの開発を強化する考えを表明した。

 米アップルの「iPhone 4」への対抗策について山田社長は、「多くのスマートフォンのラインアップを用意して追いかける。iPhoneは垂直統合モデルで、ネットワークの部分が土管化されている。これに対し当社は、オープンOSであるAndroidに注力していく。オープンOSであれば通信事業者が手を加えることができ、端末のハードウエアはグローバルであってもNTTドコモ独自のサービスを多く載せることが可能だ。フィーチャーフォン(従来型の携帯電話機)には2万以上の公式サイトがあり、膨大なコンテンツがある。これをスマートフォンに載せられるようなサービスを考え、ユーザーがフィーチャーフォンからスマートフォンにスムーズに乗り換えられるようにしたい。その一例として、『iコンシェル』をスマートフォンに移植したいと考えている」と説明。NTTドコモがこれまで従来型の携帯電話機で提供してきた独自の機能やサービスをスマートフォンに移植することで競合他社と差別化し、自社が販売するスマートフォンのユーザーを拡大したいとの考えを示した。各OSで提供されているアプリの数についても、「世界の流れを見れば、Android搭載機の出荷台数がiPhoneを上回っている。いずれ日本国内でもAndroid搭載機が増え、Androidアプリも増えるだろう」(山田社長)とし、現状ではiPhoneが優位だが中長期的には同等の水準まで追い付けるとの認識を示した。