NECは2011年2月1日、個人向けパソコン「LaVie」「VALUESTAR」シリーズの春モデルを発表した。2月3日から順次発売する。
15.6型液晶を搭載するノートの「LaVie L」シリーズは、5モデル中4モデルに米インテルの新CPUを搭載する。ただし、これらの新CPUと組み合わせるチップセットに不具合があることが判明。2月1日現在インテルからチップセットの出荷が停止されており、搭載モデルの発売日は未定となっている。新CPUを搭載するデスクトップ「VALUESTAR W」「同 L」の全モデルと、「同 N」の一部モデルも同様の理由で発売日は未定。その他の機種については、2月3日に発売する。価格はオープン。
LaVie Lシリーズは、天板にキズが付きにくい「スクラッチリペア」加工を施した。きょう体の厚みは約40.5mmから36.2mmと、約1割薄型化している。
13.3型液晶を搭載する「LaVie M」シリーズは、DVDスーパーマルチドライブを内蔵し、テンキー付きアイソレーションキーボードを採用した。アイソレーションキーボードとは、一つひとつのキーが独立してキーとキーの間に隙間があるキーボードのこと。天板には、LaVie Lシリーズと同様、スクラッチリペア加工が施されている。
NECパーソナルプロダクツ PC事業本部商品企画開発本部長代理の栗山浩一氏は、春モデルのポイントを3点挙げた。
1つめは、「YAMAHAサウンドシステム」を搭載するモデルを11モデルから22モデルに拡大した点。従来は一体型パソコンのみに搭載していたが、スピーカーシステムを小型化し、ノートパソコンのLaVie Lシリーズにも搭載した。
2つめは、3D対応の製品を、LaVie Lシリーズにも拡大した点。3Dデジタル放送や、ブルーレイ3D、3D変換など、多くの楽しみ方を提供するという。また、ブルーレイ搭載モデルは、従来の7モデルから14モデルへ倍増した。「LaVie S」シリーズにも一部搭載する。
3つめは、アナログ停波に向けて、テレビパソコンにも継続して力を入れる点。3波(地上/BS/CSデジタル)対応チューナーを2つ搭載した製品を、従来の4モデルから9モデルに増強した。
同社は1月27日、中国パソコン最大手のレノボグループと合弁会社を設立すると発表した。提携によるユーザーのメリットについて、前述の栗山氏は、「NECの製品については、品質、サービス、サポートともに、従来通りの価値を提供する。調達の面でコストメリットはあると思うが、ユーザーの目に見える形で価格などに反映されるのか、研究開発費などに反映されるのかはまだ分からない」と語った。また今後の製品のスケジュールについて、「製品開発の面でも、今のところは現状通りを維持し、合弁会社設立の6月から詰めていく」とした。