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 ASUSTeK Computer、GIGABYTE TECHNOLOGY、MSIは2011年2月2日、Intelの新チップセット「Intel 6」シリーズにおける回路設計上の不具合に関する発表を受け、同チップセット搭載製品の交換などを実施すると発表した。問題を修正したチップセットを搭載した製品の投入は、2011年4月以降になる見込みだ。

 ASUSTeK Computerは、サポート用の英語版特設Webページ(http://event.asus.com/2011/SandyBridge/notice)を開設した。対象となるマザーボード、ノートPC、デスクトップPCなどを掲載。各地域における問い合わせ用の電話番号も紹介している。特設Webページの説明では、対象製品については修正版チップセットを搭載した製品との交換だけでなく、返金にも応じるとしている。交換製品の出荷時期や具体的な交換方法などは未定。今後、国内ユーザー向けにもニュースリリースなどでの説明を予定している。

 GIGABYTE TECHNOLOGYは、問題が含まれるIntel 6シリーズチップセットを搭載したマザーボードについて全モデルの出荷を停止し、問題を修正したチップセットの供給を受け次第、製品の交換に応じる。修正版チップセットを搭載した製品の出荷時期は、2011年4月頃を見込んでいる。GIGABYTE TECHNOLOGYが2011年1月9日に出荷したIntel 6チップセット搭載マザーボードでは、他社が採用した「UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)」の採用を見送った。同社広報によると「修正版チップセットを搭載した製品では、UEFIを搭載する可能性もあり得る」という。製品交換の時期や詳細については同社Webサイトにて随時発表する。

 MSIも問題があるIntel 6シリーズチップセット搭載マザーボードについて、出荷停止と修正版チップセット搭載製品への交換を実施する。対策済みマザーボードの出荷回復は2011年4月頃を予定。対策製品の用意ができ次第、製品交換を始める。手続きは販売店ではなく、日本のエムエスアイコンピュータージャパンのサポート窓口にて受け付ける。製品交換についての具体的な時期や方法については、Intelとの協議の上で改めて案内するとしている。

 Intelは、問題のあるIntel 6シリーズについて「回路設計上の不具合により、使い続けるとSerial ATAポートの品質が低下して、接続したドライブの性能や機能に影響がある」としている。「転送速度の低下や、PCの電源を入れたときにドライブが動作しないなどの可能性がある」(インテルの広報担当者)という。問題があるのはSerial ATA 3Gbpsの4ポートで、6Gbpsの2ポートは影響しない。どの程度の期間で問題が発生するかについては「ケース・バイ・ケースで特定できない」(同)。

 Intelが問題を把握したのは、「今回の不具合発表(米国時間の2011年1月31日)の直前」(インテル広報)。「同時に製造を中止し、すぐに修正版チップセットの製造を開始した」(同)と説明する。問題のあるチップセットを搭載したマザーボードやPCが発売されてから、不具合の発見までおよそ20日かかった理由については「チップセットの出荷ごとに複数の品質テストを実施しているが、時間のかかるテストもあったため」(同)。海外では、Intelの副社長のコメントとして不具合の詳細を掲載している報道機関もあるが、インテルでは現時点ではコメントできないとした。今後、不具合の詳細を公開する可能性もあるという。