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 セイコーエプソンは2011年2月3日、インクジェットプリンターの新製品5モデルを発表した。今回の発表は、ビジネス向けのラインアップを強化したのが特徴。これまで家庭中心だったインクジェットを、ビジネス向けにも本腰を入れて広げていく姿勢を鮮明にした。

 今回発表したのは、A4ファクス複合機の「PX-673F」「PX-603F」、A3ノビ対応の「PX-5V」、A4モノクロ専用機の「PX-K100」、A4複合機の「PX-403A」の5モデル。

 「PX-603F」と「PX-673F」は印刷、コピー、スキャン、カラーファクス機能を搭載するA4複合機。673Fは、職場での大量印刷に対応できるように、2段分のフロントカセットを内蔵しており、1度に500枚の用紙をセットできる。両モデルとも、最高解像度は5760×1440dpiでIEEE 802.11 b/g/nの無線LANに対応。A4文書を1枚カラー印刷する際のコストは、603Fは約9.0円、673Fは約7.3円となっている。実勢価格は603Fが約3万円、673Fが約4万円で2月9日に発売する。

 「PX-403A」は、4色の顔料インクを搭載したA4対応プリンター。実勢価格は約1万円で、A4複合機がこの価格で手に入るのはお買い得だ。最大解像度は5760×1440dpi。印刷、コピー、スキャン機能を搭載する。L判写真を1枚印刷する場合の印刷速度は約144秒で、インクと用紙の合計コストは約23.7円となる。2月9日に発売する。

 「PX-K100」は、A4対応のモノクロ専用インクジェットプリンターで、同社としては15年ぶりのモノクロ専用インクジェットとなる。印刷コストは、A4用紙1枚あたり約2.85円。通常2本の顔料ブラックインクカートリッジを使用するが、片方のインクが切れた場合でも、最大5日間はもう一方のインクだけを使用できる。前面のカセットに250枚の給紙が可能。両面印刷にも対応する。実勢価格は約1万5000円で、4月中旬に発売する。

 このほか、A3ノビまで対応する顔料インクジェットプリンター「PX-5V」も発表された。

 今回、職場向けインクジェットプリンターのラインアップを強化したことについて、同社取締役販売推進本部長の中野修義氏は「実は、職場に導入されているプリンターの45%はインクジェットが占めている。しかし、耐久性や印刷速度の面ではレーザーに見劣りするため、ユーザーが不満を抱えているのも事実。今回、発表した製品によって、そうした不満を取り除いて職場の普及に弾みを付けたい」と話した。