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 米マイクロソフトは2011年2月10日(米国時間)、Webブラウザー「Internet Explorer(IE)」の次期バージョン「IE9」の製品候補版(RC版)を一般公開した。日本語を含む40の言語が用意され、Windows Vista SP2以降で利用できる。

 IE9では、ユーザーインタフェースの改良、処理の高速化、セキュリティの向上、標準規格への対応などが図られている。メニューやボタンは最低限に抑えて使い勝手を改善。「Chakra」と呼ばれる新しいJavaScriptエンジンや、GPU(グラフィックスチップ)を利用した画面描画機能を搭載し、高速な処理を売り文句としている。

 同社によれば、2010年9月15日(同)に公開されたIE9のベータ版は既に2500万以上のダウンロードを記録し、IE史上最も早く導入が進んでいる。これはIE8のベータ版が同時期にダウンロードされた数の1.5倍以上だという。これまで1万7000件以上のフィードバックを受け取り、製品の改善に役立ったとしている。一例として、JavaScriptの処理能力を調べる「SunSpider」のテストで、RC版はベータ版に比べてさらに35%高速になった点を挙げている。

 製品版のリリース時期について同社は明らかにしていないが、IE8が同社のWeb技術者向け会議「MIX09」に合わせて公開されたことから、2011年4月12~14日に開催される「MIX11」のタイミングで公開されるとの予測がある。ただ一方で、IE9は、「RC版から製品版までの期間が短い」という話もあり、3月中に公開される可能性もある。