キヤノンは2011年2月15日、業務用インクジェットプリンター「DreamLabo 5000」を発表した。価格は5250万円。2011年9月に発売する。
同社はDreamLabo 5000を発表したことで、新規事業として業務用フォトプリンター市場に本格参入することになる。同社代表取締役社長の内田恒二氏は、「リテイルフォト市場への進出、商業印刷市場への展開を果たし、家庭向けインクジェットプリンターPIXUSと並ぶ、新たな柱に育てていきたい」と語った。
DreamLabo 5000は、同社のプリントヘッド技術「FINE」を応用し、印刷可能範囲が最大305mm幅のプリントヘッドを搭載する。「インクジェットなので、文字も写真も得意なのがメリット」(同社常務取締役インクジェット事業本部長の清水勝一氏)。シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックにフォトシアン、フォトマゼンタ、グレーを加えた7色の染料インクを採用する。自動両面機能を搭載し、ロール紙にも対応する。また、メインタンクのインクをいったんバッファータンクにストックし、そこからラインヘッドへ供給するシステムを採用。メインタンクが空になった場合でも、印刷を継続したままメインのインクタンクを交換できるため、プリンターが稼働を停止する時間を最小限にできる。
キヤノンマーケティングジャパン代表取締役社長の川崎正己氏は、「2015年までに、商業印刷・リテイルフォト関連事業規模を現状の200億円から600億円にまで押し上げる。そのうち、DreamLabo関連の売り上げ100億円を目指す」と事業目標を掲げた。