IDC Japanは2011年2月15日、2010年の国内クライアントPCの出荷台数が前年比17.9%増の1578万台だったと発表した。出荷台数ベースの過去最高で、家庭向けはエコポイント効果、ビジネス向けは買い替えやスクールニューディール特需がけん引した。
内訳は、家庭市場が前年比10.8%増の738万台、ビジネス市場が同24.9%増の840万台だった。エコポイント効果で家電量販店への客足が増えたほか、業績の回復した企業を中心にPCの買い替えが進んだことなどが大きく影響した。
ベンダー別では、NECがシェア19.3%で首位を維持。富士通が19.0%とわずかな差で引き続き2位につけた。3位は前年4位だった東芝が11.2%でワンランクアップ。以下、デル(シェア9.7%)、ヒューレット・パッカード(同9.6%)、レノボ(同6.3%)の順。デルはワンランクダウン。レノボは8位から6位に上昇した。
2011年は、ビジネス市場で後半には企業の買い替えも一巡し、再び低迷期に入る見通し。また、家庭市場もエコポイント制度が終了する3月以降は大きなイベントがなく、低迷する可能性があるという。世界市場は既に2010年第4四半期に失速しており、今年1月のNECとレノボの提携のような業界再編は、世界市場でも起こる可能性があるとしている。