台湾HTC Corp.は、スペイン・バルセロナで開催中の「Mobile World Congress 2011」(2011年2月14~17日)において、SNS「Facebook」を利用するためのボタンを備えた“ソーシャルフォン”を発表した(英文の発表資料)。Facebookボタンは、「context-aware」(HTC社)なもので、ユーザーのスマートフォン操作の状況に応じて挙動を変える。
Facebookボタンを備えたスマートフォンとして、タッチ・パネル操作の「HTC Salsa」と、タッチ・パネル機能に加えてQWERTYキーボードを備えた「HTC ChaCha」の2機種を発表した。いずれもAndroid 2.3(Gingerbread)を採用する。前面カメラを備えてビデオ通話を可能にしたのも2機種に共通である。欧州およびアジアでは2011年第2四半期に、米国では2011年内に発売される見込み。
Facebookとの連動機能は開発中だが、HTC社は次のようなシナリオを想定しているという。例えばユーザーが写真を撮影してからFacebookボタンを押すと、Facebookに写真をアップロードする画面に遷移する。Webページの閲覧中にボタンを押すと、Webページを共有する画面に切り替わる。そしてホーム画面でボタンを押すと、近況を書き込む画面になる。今回の2機種では、Facebookの利用が想定される状況になったらFacebookボタンが自動的に点滅し、Facebookを利用できることをユーザーに通知する。
このほか、Facebookと通話機能などとの連動も計画している。電話をかけるときや電話がかかってきたときに相手の最新の状況や写真を表示したり、相手の誕生日が近づいていることを通知したりする。このほか、スマートフォンでの通話やメールの履歴と一緒にFacebookでのメッセージやチャットの履歴も表示できるようにする計画である。