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 KDDIは2011年3月1日、Android搭載スマートフォンやタブレット機などを対象にした新しいセキュリティサービスを発表した。端末やSDカードに保存されたデータをOSレベルで暗号化できることなどが特徴。対象は法人ユーザー。2011年8月から試験サービスを開始する。

 今回発表したサービスは、米国のセキュリティ企業Three Laws Of Mobility(3LM)が開発した技術を採用している。3LMの技術では、OSの一部に手を加えることにより、標準のAndroidでは実現できないデータ保護などを実現できるとしている。同技術に対応したAndroid端末では、メモリーやSDカードに保存されたデータの暗号化が可能になる。

 また、法人のシステム管理者が、遠隔からそれぞれの端末を管理できるようになる。例えば、端末の機能を制限したり、特定のアプリケーションだけをインストールしたりできる。パスワードのポリシーなどを設定すること可能だ。

 加えて、KDDIのネットワークサービスを連携すれば、イントラネットに安全に接続できるようになるとしている。

 既にKDDIでは、法人を対象にしたAndroid端末向けのセキュリティサービスをいくつか提供あるいは発表している。例えば、Android端末に保存されたデータを遠隔から消去できる「リモートデータ削除 for IS Series」を2010年12月から提供している。

 2011年2月には、特定のAndroid端末を遠隔からロックできるようにする「リモートロック for IS Series」を開始。2011年6月からは、Android端末向けのセキュリティおよび管理サービスをパックにした「ビジネス便利パック for Android」を提供する予定だ。ビジネス便利パック for Androidには、リモートデータ削除 for IS Seriesやリモートロック for IS Seriesも含まれる。

 今回発表されたセキュリティサービスは、ビジネス便利パック for Androidに、3LMの技術を追加したサービスとなる。

 今後、同社が提供する法人向け端末には、同サービスに対応するための機能を搭載するという。2011年8月には試験サービスを開始。同10月には商用サービスを開始する。今のところ対象は法人だけを予定しているが、「コンシューマー向けのサービスも検討する」(ソリューション事業本部長の石川雄三氏)。

 商用サービスの料金は未定。対応機種についても現時点では未定。いずれについても、決まり次第公表するとしている。