ウェブルート・ソフトウェアは2011年3月2日、セキュリティ対策ソフトの新版「Webroot 2011シリーズ」4製品を発表した。特徴は「クラウドを活用していること」(米ウェブルート・ソフトウェア CEOのディック・ウィリアムズ氏)。これにより、最新の脅威をリアルタイムで検出できるようにしたという。同社サイトなどで2011年3月1日から販売している。
今回発表されたのは以下の4製品。「インターネット セキュリティ コンプリート」「インターネット セキュリティ エッセンシャルズ」「アンチウイルス スパイスウィーパー」「スパイスィーパー」。
インターネット セキュリティ コンプリートは統合セキュリティ対策ソフト。4製品の中では最上位製品になる。ウイルス対策(マルウエア対策)やファイアウオール、迷惑メール対策、詐欺対策、パスワード管理、オンラインストレージ(容量は10GB)などの機能を備える。
インターネット セキュリティ エッセンシャルズも統合セキュリティ対策ソフト。インターネット セキュリティ コンプリートとほぼ同等の機能を備える。ただし、パスワード管理機能などはない。オンラインストレージの容量も2GBと少ない。
アンチウイルス スパイスウィーパーは、ウイルス対策機能のみを備える。スパイスィーパーは、スパイウエア(情報を盗むようなウイルス)対策に特化した単機能製品。
4製品のうち、統合セキュリティ対策ソフトのインターネット セキュリティ コンプリートとインターネット セキュリティ エッセンシャルズは、「クラウドベースの脅威スキャン機能」を備えることが特徴だという。
この機能は、クラウド(インターネット)上の同社サーバーと連携して、ウイルスなどを検出する機能。パソコンにインストールされたインターネット セキュリティ コンプリート/エッセンシャルズは、検査対象のファイルの特徴や振る舞いを同社サーバーに送信。同社サーバーではそれらを解析し、ウイルスかどうかを「数ミリ秒」(米ウェブルート・ソフトウェア 上級副社長のマイク・マロイ氏)のうちに回答する。
これにより、パターンファイル(シグネチャ)にないような新しい脅威にも対応できるとしている。「ゼロデイ攻撃も防げる」(マロイ氏)。
また、ウイルス解析の機能を同社サーバーに持たせるため、パソコンにインストールするプログラムのサイズを、従来よりも小さくできたという。
4製品とも、同社サイトのオンラインショップなどで販売する。国内で販売するのはダウンロード版のみで、パッケージ版はない。
同社オンラインショップでの価格は、インターネット セキュリティ コンプリートが1万80円(有効期間1年、3ユーザー)、インターネット セキュリティ エッセンシャルズが7560円(有効期間1年、3ユーザー)、アンチウイルス スパイスウィーパーが5250円(有効期間1年、1ユーザー)、スパイスィーパーが3990円(有効期間1年、1ユーザー)。
同社では、Android向けのセキュリティ対策ソフトも用意している。現在はベータ版で、Androidマーケットで公開している。正式版の提供時期は未定だが、日本語版も提供する予定。「個人的には(2011年の)ゴールデンウィークの時期には提供したいと考えている」(ウィリアムズ氏)。