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 インテルは2011年4月12日、SSDの新製品「SSD 320 Series」を発売した。Serial ATA 3Gbpsに対応したMLC(Multi Level Cell、多値記録)タイプの製品で、25nmプロセスで製造したNANDフラッシュメモリーを搭載する。Intelが米国で3月29日に発表していた製品で、日本を除く各国では同日に発売していた。日経WinPCは320 Seriesの300GBモデルを入手。性能を検証した。

Intelの新型SSD「SSD 320 Series」。25nmのNANDフラッシュメモリーを採用した。
Intelの新型SSD「SSD 320 Series」。25nmのNANDフラッシュメモリーを採用した。
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 320 Seriesは、2011年2月に発表した「SSD 510 Series」の下位モデルで、これまで販売していた「X25-M Mainstream SATA SSD」の後継に当たる。下の表の通り、40G/80G/120G/160G/300G/600GBの6モデルがあり、実勢価格は順に8000円、1万5000円、1万9000円、3万円、4万7000円、10万円だ。順次読み出し速度の公称値は40GBモデルを除いて同じだが、順次書き込みは容量ごとに異なる。

●Intel 320 Seriesの主な仕様
※IOPS:(I/O Operations per Second)、1秒当たりの入出力操作回数
容量40GB80GB120GB160GB300GB600GB
実勢価格8000円1万5000円1万9000円3万円4万7000円10万円
順次読み出し(MB/秒)200270270270270270
順次書き込み(MB/秒)4590130165205220
ランダム4K読み出し(IOPS)3万3万80003万80003万90003万95003万9500
ランダム4K書き込み(IOPS)37001万1万40002万10002万30002万3000

 320 Seriesが搭載しているコントローラーチップには「PC29AS21BA」と刻印されている。これは、日経WinPCが過去にテストしたX25-Mに搭載されていたものと同じだ。「キャッシュ容量は非公開」(インテル)だが、コントローラーチップの下には、Hynix Semiconductor製の「H55S5162EFR」という64MBのDRAMがある。25nmのNANDフラッシュには「29F16B08CCMEI」と書かれている。

コントローラーチップには、X25-M Mainstream SATA SSDと同様に「PC29AS21BA0」と刻印されている。NANDフラッシュメモリーは25nmプロセスで、「29F16B08CCMEI」と書かれている。
コントローラーチップには、X25-M Mainstream SATA SSDと同様に「PC29AS21BA0」と刻印されている。NANDフラッシュメモリーは25nmプロセスで、「29F16B08CCMEI」と書かれている。
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 テストに使用したPCのパーツ構成は以下の通りだ。

●テストに使用したパーツ
CPUCore i5-2400(3.1GHz)
マザーボードP8P67 DELUXE(ASUSTeK Computer、Intel P67搭載)
メモリーDDR3-1333 2GB×2
OSWindows 7 Ultimate 64ビット日本語版

 起動用のドライブは別に用意し、測定対象のドライブはIntel P67のSerial ATA 6Gbps対応ポートに接続した。動作モードはAHCIだ。

 下は「CrystalDiskMark 3.0.1a」(ひよひよ氏作)のテスト結果だ。データはランダムにし、データ量を100MB、500MB、1000MB、2000MBと変更した。どの結果も順次読み出しは270MB/秒程度、順次書き込みは210M~220MB/秒程度だ。300GBの公称値は順次読み出しが270MB/秒、順次書き込みが205MB/秒なので、どちらも公称値と同等以上の結果となっている。

320 Seriesの300GBモデルを「CrystalDiskMark 3.0.1a」(ひよひよ氏作)で測定した結果。順次読み出しは公称値程度、順次書き込みは公称値を5M~15MB/秒程度上回っている。
320 Seriesの300GBモデルを「CrystalDiskMark 3.0.1a」(ひよひよ氏作)で測定した結果。順次読み出しは公称値程度、順次書き込みは公称値を5M~15MB/秒程度上回っている。
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 比較用にX25-Mを測定した結果が下の図だ。X25-Mには300GBのモデルがないため、最も容量の大きな160GBと比較した。コントローラーチップが変わっていないためか、全体的な傾向は変わらない。順次読み出しの速度は320 SeriesがX25-Mを10MB/秒弱上回る程度だ。特筆すべきは、順次書き込みと512Kのランダム書き込みの速度。どちらも、320 SeriesがX25-Mの2倍程度と大幅に速い。ただし、512Kのランダム読み出しと4Kのランダム書き込みではX25-Mを下回っている。データ量が2000MBのときは、ランダム512K読み出しが1割程度、ランダム4K書き込みで2割程度遅かった。

X25-Mの160GBモデルをCrystalDiskMark 3.0.1aで測定した結果。順次読み出しが260MB/秒を、順次書き込みが100MB/秒を超える程度だ。X25-Mの160GBの公称値は、順次読み出しが260MB/秒、順次書き込みが100MB/秒なので、ほぼ公称値通りだ。
X25-Mの160GBモデルをCrystalDiskMark 3.0.1aで測定した結果。順次読み出しが260MB/秒を、順次書き込みが100MB/秒を超える程度だ。X25-Mの160GBの公称値は、順次読み出しが260MB/秒、順次書き込みが100MB/秒なので、ほぼ公称値通りだ。
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 「ATTO Disk Benchmark」でもテストした。「Queue Depth」を「10」、「Total Length」を「2GB」にして測定した。ATTO Disk Benchmarkでは、「ゼロ」を読み書きしてテストするため、ランダムデータを使うCrystalDiskMarkよりも高めの値が出る傾向がある。320 Seriesでは、順次読み出しが280MB/秒、順次書き込みが225MB/秒を超えた。SandForce製コントローラー採用製品ほどではないが、CrystalDiskMarkより高めの結果となった。

320 Seriesの「ATTO Disk Benchmark」の結果。「Queue Depth」を「10」、「Total Length」を「2GB」にして測定。順次読み出しは280MB/秒、順次書き込みは225MB/秒を超えた。
320 Seriesの「ATTO Disk Benchmark」の結果。「Queue Depth」を「10」、「Total Length」を「2GB」にして測定。順次読み出しは280MB/秒、順次書き込みは225MB/秒を超えた。
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X25-MのATTO Disk Benchmarkの結果。順次読み出しは最高で270MB/秒、順次書き込みは100MB/秒を超える程度と、320 Seriesより遅い。
X25-MのATTO Disk Benchmarkの結果。順次読み出しは最高で270MB/秒、順次書き込みは100MB/秒を超える程度と、320 Seriesより遅い。
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 320 Seriesの実勢価格は、同容量のX25-Mと同程度かむしろ安い。320 SeriesはX25-Mに比べると、512Kのランダム読み出しや4KBのランダム書き込みで速度が低下しているが、それ以上に順次やランダム512KBの書き込みで大幅な速度の向上が見られる。今回は機材調達の都合上テストできなかったが、テストしたX25-Mと同容量の320 Seriesでも順次書き込みの公称値は165MB/秒。300GBモデルと同様の特性を持つなら、160GBも公称値に近い結果が出ると想定できる。320 SeriesはX25-Mの後継製品として順当に進化した製品だといえる。