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 日本ヒューレット・パッカードは、6月16日、同社の新本社ビルに設けたデータセンターを報道陣に公開した。新設したデータセンターは、最新の免震技術を導入しており、建物の揺れ(応答加速度)を、地盤の揺れ(入力加速度)の15分の1以下に低減することができる。このため、震度7クラスの巨大地震が襲っても、継続してコンピュータ機器を動かすことができる。

完成した日本ヒューレット・パッカードの新本社ビル。データセンターは、この建物の中に設置されている。
完成した日本ヒューレット・パッカードの新本社ビル。データセンターは、この建物の中に設置されている。
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 免震(base isolation)とは、建物の床と地盤を分離(isolate)して、地盤の揺れを建物に伝えないことを目指した技術。今回のケースでは、床下にボールベアリングを設置。地震の発生時には、ボールベアリングで上部の床を転がして振動を逃がす。床下にはオイルジャッキとバネも設けてあり、ジャッキで床の転がりを制御し、バネで床を元の位置に戻す。こうした仕組みにより、地盤の揺れを15分の1以下のレベルに抑えることができる。

床の下には、オイルジャッキとバネが設けてある。オイルジャッキで床の転がりを制御し、バネで床を元に位置に戻す。
床の下には、オイルジャッキとバネが設けてある。オイルジャッキで床の転がりを制御し、バネで床を元に位置に戻す。

 このレベルの免震性能なら、仮に阪神大震災(地盤加速度が600~800ガル)クラスの地震が襲っても、100ガル以下の揺れに抑えることが可能になる(ガルは加速度の単位。980ガルが重力加速度に相当する)。一般的に、コンピューター機器は、建物の揺れが200ガル以下であれば、通常どおり稼働できるとされている。その意味では、今回の設備はかなり余裕のある設計だ。

 新設されたデータセンターの規模は、CPUのコア数が3520、データ容量は2200テラバイトと国内トップクラス。東日本大震災以降、企業や官庁のデータバックアップに対する関心は高まっており、同社は安全性の高さを積極的にアピールしていく考えだ。