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 ソニーは2012年6月8日、台湾・台北市で5日から開催されてた「COPUTEX TAIPEI 2012」会場内で講演し、FeliCaやNFC(Near Field Communications)技術への取り組みと今後の方向性について解説した。FeliCa技術がNFCの一部であり、今後の普及が期待できると説明。Windows 8パソコンをはじめさまざまな機器への搭載を推進していく考えを示した。

 まず始めにソニープロフェッショナル・ソリューション事業本部FeliCa事業部プロダクト&サービス部の渡邊誠担当部長が登壇し、NFCとFeliCaの概略を説明した。FeliCaとNFCの関係について「NFCはグローバル規格で、FeliCaは“ガラパゴス”規格といわれるが、それは違う」と説明。FeliCaはNFCに準拠しており、NFC対応機器であればType AやType Bと呼ばれる方式とも互換性があると強調した。

 既にFeliCaのICチップは世界中で5億8000万個を出荷。その中で携帯電話のFeliCa搭載機は1億9000万台に達する。Andoridはバージョン2.3で対応、マイクロソフトも次期OSのWindows 8もNFCに対応することから、今後も広く浸透していくことが期待できると説明した。FeliCaの導入事例としては、米国の大学で学生証として利用されていること、ヘルスケアの機器で利用されていることなどを紹介した。

 今後はテレビやカーナビなどAV機器への展開も期待できるという。例えば、スマートフォン内の動画や音楽を別のAV機器で再生するという機能を実現するためには、機器間の認証が必要となる。「NFCは送信できるデータの量は小さいので、認証情報だけを送信し、動画や音楽のデータは無線LANやBluetoothで送る」という方法を取る。「タッチするだけというシンプルな挙動で使えるという特性を生かし、セキュリティを担保しながら生活を便利にしていきたい」(渡邊部長)と目標を定めた。

パソコン内蔵用のモジュールで用意にNFC対応が可能

 続いてFeliCa事業部プロダクト&サービス部プロダクトマーケティング課の小西喬也氏が、同社のNFCモジュールについて説明。既に外付け型のリーダー/ライターの「RC-S380」はNFCフォーラムの認定1号の製品として企業向けに発売している。今後の予定としては2012年8月に、NFCに対応したパソコンやタブレット端末向けの内蔵用モジュールを投入する。「これらのモジュールをメーカーで端末に組み込んだ場合、改めてNFCフォーラムの認証を取得する必要がない」(小西氏)として、簡単にNFC対応の機器を開発できることを訴えた。

 最後に半導体事業本部半導体営業部門アナログLSI営業部アナログ営業2課の財部幸広グローバルマーケティングマネジャーが同社のNFC対応チップについて説明。従来のFeliCaチップでは、ユーザー認証などの際にFeliCa用セキュリティチップと組み合わせる必要があった。NFC対応チップでは、SIMカードの内部に記録したセキュリティ情報を読み書きする機能を追加し、Type A/Bのセキュリティ方式に対応できるようにした。さらに同社のチップでは、カードや端末とリーダーとの間の距離によって読み取れなくなるヌル現象と呼ばれる問題を抑える仕組みになっていると説明した。

 講演はCOMPUTEX来場者を対象に、日経パソコン・日経エレクトロニクス・台北市コンピュータ協会(TCA)が主催するイベント「スマート・デバイス、次のステージへ ~NFC、Android、Windows 8が変えるデジタル・エクスペリエンス~」内で開かれた。講演後もFeliCa関連製品の展示デモコーナーには多くの人が集まり、大きな関心を集めていた。

■変更履歴
記事公開当初、タイトルとキャプションに誤字がありました。現在は修正済みです。[2012/6/11 17:40]
最終段落での「台湾コンピュータ協会」は「台北市コンピュータ協会」の誤りでした。現在は修正済みです[2012/6/12 16:00] お詫びして訂正いたします。