NECパーソナルコンピュータは2012年10月19日、Windows 8を搭載したパソコン秋冬モデル10シリーズを10月26日より順次発売すると発表した。発表会の席上では、同社の高塚栄社長らが新製品の戦略について語った。
高塚社長は、2011年7月の中国レノボとの合弁会社設立について、「2012年1月に発表した、2年目以降もパソコンのサポートを無償にする件など、サービスの充実を図れた。2012年7月には、レノボの法人向け電話サポートも引き受けるなど、さらに協力を進めている」と成果をアピールした。その統合の成果の一つとして、Windows RTを搭載した「LaVie Y」シリーズを他社に先駆けて発表できたことも挙げた。
高塚氏はWindows 8について、「Windows 95以来、17年ぶりのインタフェース革命が起こる。インターネットの常時接続が当たり前となり、タブレットやスマートフォンのように、手軽に情報の取り出しや閲覧だけをするというニーズがパソコンでも生まれている。それをまさに実現したのがWindows 8だ」との認識を示した。
秋冬モデルについて、「安心・簡単・快適という基盤は維持しながら、タッチパネル搭載機の充実、世界最軽量のUltrabook、Windows RTの投入などを提案する。大昔、パソコンを誰も持っていなかったころ、パソコンを買うことで新しい世界に参加できるという期待を誰もが持っていた。そのワクワクする感覚をWindows 8パソコンで味わってほしい」と総括した。
続いて、同社商品企画本部の栗山浩一本部長が、新製品の詳細について解説した。同氏はNEC秋冬モデルの特徴の一つとして、「Windows 8でも安心・簡単・快適を継続すること」を掲げた。秋冬モデルでは、「動画ナビ」というアプリをスタート画面に配置。Windows 8やWindowsストアの使い方などを動画で解説する。学習ソフト「パソコンのいろは8」もプリインストールする。さらに、マニュアルに加えて「あんしんスタートWindows 8」という冊子も同こんする。初心者向けにサポートを強化した「とことんサポートPC」では、無料初期設定出張サービスの際に、約30分の操作指導を受けられるようになった(従来は10分程度)。
発表会には、日本マイクロソフトの樋口泰行社長もゲストとして招かれていた。同氏は、10月19日から次期Officeの「無償アップグレードプログラム」を始めたことを紹介。「Made in Japanのデバイスをもっと盛り上げていきたい」と締めくくった。