日本マイクロソフトは2012年10月26日、「Windows 8」を一般消費者向けに発売した。東京・秋葉原では、同社とパソコンメーカー各社が勢ぞろいし、発売記念の記者会見とセレモニーを開催した。
日本マイクロソフト代表執行役社長の樋口泰行氏は冒頭、「今日の朝、無事にWindows 8の発売を迎えることができて、大変うれしく思う」と挨拶。昨晩の「前夜祭」や深夜販売の盛り上がりについて、「Windows 8の紙袋を配ったが、この数だけで6000個全部なくなってしまった。おそらく1万人くらいの方に来ていただいたのではないか」と、Windows 8への期待の高さをアピールした。「タッチ&トライのコーナーでも大変に食い付きがよく、社員が驚くほど注目をいただいている。社員を含めて、これはいけるぞ、という感触を強くした」。
続いて、同社業務執行役員Windows本部本部長の藤本恭史氏らがWindows 8をデモ。スタート画面の新しいユーザーインタフェースや、アプリ配信サービスの「Windowsストア」から入手できるWindows 8用アプリの紹介をした。同ストアは本日、正式公開に至ったといい、ニュース記事が読める「日本経済新聞 電子版」のアプリや、MetaMojiの手書きアプリ「Note Anytime」などを披露。また家庭向けのアプリとして、レシピを検索できる「クックパッド」や、地域のチラシを閲覧できる「シュフーチラシアプリ」(凸版印刷)、女性向けの美容情報アプリ「Daily Beauty Navi」(資生堂)などを紹介した。
ユーザーインタフェースなどが大変革を遂げているWindows 8の普及には、それを販売するショップ店員もWindows 8に精通している必要がある。そこで同社では、既に全国の店頭販売員1万1000人のトレーニングを終えており、「準備は万端」(樋口社長)という。さらには年内だけで、のべ1000回の店頭デモを実施予定だ。
同社によれば、Windows 8を搭載したデバイスは、全世界で約1000機種登場する見込み。日本では最も多い250機種以上が登場する。樋口社長は、「まさに、各メーカーのそれぞれの特徴を生かし、さまざまな設計思想のデバイスが出てくる。パートナーの皆様、販売店の皆様、我々のエコシステム(生態系)全体として年末商戦を盛り上げていくので、期待してほしい」と締めくくった。
なお、同日には米マイクロソフトがニューヨークで、独自のタブレット端末「Surface」の発売イベントも行っている。このSurfaceの日本での発売については、「今日時点でコメントはできない。お知らせできる時が来たら、お知らせする」(樋口社長)と明言を避けた。