富士通は2013年2月1日、パソコンの春モデルを発表した。新製品は、ノートパソコン「LIFEBOOK」シリーズが3機種8モデル、デスクトップパソコン「ESPRIMO」シリーズが2機種3モデルとなる。今回の目玉は、15.6型液晶のスタンダードノート「LIFEBOOK AH」にタッチパネル搭載の2モデルを用意したこと。同社は2012年の秋冬モデルではスタンダードノートにタッチパネル搭載モデルを用意しておらず、今回初めての投入となる。また、今回発表したモデルは全てオフィスソフトが最新の「Office Home and Business 2013」になる。新製品は2月7日以降、順次発売する。
ノートパソコンの「LIFEBOOK」シリーズのスタンダードノートから見ていこう。今回新たにタッチパネルを搭載したのは、同社製ノートの主力となるAHシリーズで、「AH77/K」(写真1)、「AH56/K」の2モデル。液晶はいずれも15.6型で解像度は1366×768ドット。AH77/Kは、CPUにCore i7-3632QM(2.2GHz)を採用、8GBのメモリー、1TBのハードディスク(HDD)を搭載する。実勢価格は約18万5000円だ。AH56/KはCPUがCore i5-3230M(2.6GHz)で、8GBのメモリー、750GBのHDDを搭載する。実勢価格は約16万5000円となる。
携帯ノートでは、Ultrabookの「LIFEBOOK UH75/K」(写真2)に新色の「スパークリングブラック」と呼ぶ黒いモデルが加わった。14型液晶を搭載し、最厚部でも15.6mmと薄型。UHシリーズの上位機となる。CPUはCore i5-3337U(1.8GHz)で、4GBのメモリー、500GBのHDDを搭載。高速化するために別途少容量のSSDも搭載している(SSDの容量は非公表)。実勢価格は約14万5000円。
UHシリーズの下位機種「LIFEBOOK UH55/K」(写真3)では、従来はPersonal版だったOfficeのグレードが、PowerPointが使えるHome and Business版に変わった。液晶は13.3型で、CPUにはCore i3-3227U(1.9GHz)を採用。メモリーは4GBで、500GBのHDDを搭載する。高速化するために別途少容量のSSDも搭載しているのは上位のUH75/Kと同じだ。実勢価格は約12万5000円になる。
高性能携帯ノート「LIFEBOOK SH76/K」(写真4)は13.3型液晶を搭載。CPUにはCore i5-3230M(2.6GHz)を採用する。メモリーは8GBで、128GBのSSDを搭載する。着脱可能なマルチベイを採用しており、増設用の500GB HDDユニットが標準で付属する。液晶の輝度などを管理する省電力ソフトもプリインストールされる。実勢価格は約19万5000円。
デスクトップパソコンの「ESPRIMO」では、廉価の液晶一体型デスクトップ「EH」シリーズが、軽量・省スペース化の新型きょう体を採用した。「FH」シリーズでは、21.5型液晶搭載の2モデルを強化。いずれも約1.5秒でテレビが起動する「クイックテレビ」機能を搭載した。録画したテレビ番組を、スマートフォンにムーブできるワイヤレス転送機能なども搭載した。
2012年秋冬モデルのうち、女性向けのUltrabook「Floral Kiss」(CHシリーズ)をはじめ、5機種7モデルを継続して販売する。注意したいのは、AHやFHなど、一部のシリーズ内では、継続販売と新製品が混在すること。新製品は、最新版のOffice 2013をプリインストールするが、継続販売モデルはOffice 2010となる。他社同様、無償アップデートで最新版に変更できるものの、アップデートの手間もあるので、初めから最新Officeを利用したい人は、Officeの操作ガイドも最新版に対応した新製品がお薦めだ。
ほかに、Androidタブレットも新製品を投入する。「ARROWS Tab Wi-Fi FAR70B」(写真5)で、風呂でも使える高性能・防水Androidタブレット端末だ。約1年ぶりにリニューアルしたことになる。新たに1920×1200ドットの10.1型タッチパネル式液晶を採用している。CPUがクアッドコアのTegra 3 となり、メモリーも2GBに倍増した。本体サイズは厚さが9.9mm(前モデル11.3mm)に薄型化。重さも589gと10g軽くなった。バッテリー容量も約1.5倍に増えている。付属の「超急速充電」対応の充電器を使えば約5時間で充電が完了する。ARROWS Tab Wi-Fi FAR70Bは2月15日に販売を開始する。実勢価格は約7万5000円だ。