NECは2013年2月5日、パソコンの春モデルを発表した。ラインアップは、ノートパソコンの「LaVie」、デスクトップパソコンの「VALUESTAR」、それぞれの継続販売を含めて全11機種22モデル。2月上旬に順次販売を開始する。
ラインアップの数は多いが、新たに追加されたのは15.6型液晶を搭載した大型Ultrabook「LaVie X」シリーズの廉価版の1モデルのみだ。2012年の秋冬モデルでは、OSにWindows RTを採用した「LaVie Y」シリーズなど新機種の投入もあったが、今回は大半がCPUの強化やメモリーを高速タイプに置き換えた程度で、小規模の変更にとどまる。中には、液晶一体型デスクトップの「VALUESTAR W」シリーズのように、ハードウエアの仕様は前モデルのままで、付属ソフトのみを変更したモデルもある。
今回の新製品の最大の目玉は、最新版のオフィスソフトである「Office 2013」をプリインストールしたこと。継続販売となる「とことんサポートPC」シリーズは、1世代前の製品となるOffice 2010のままだが、「無償アップグレード プログラム」(4月30日までにライセンス認証が必要)対象となっているため、どのモデルを購入しても最新のOffice 2013を利用できる。
また2012年の秋冬モデルでは、主力の「LaVie L」と「同S」にタッチパネル液晶を投入し、タッチ操作を強く訴求したが、今回の新製品で店頭モデルでのタッチ対応機は継続販売の「Y」シリーズと、「とことんサポートPC」シリーズだけに縮小している。タッチ操作を望んでいたユーザーにとっては少々寂しい。こうした状況について同社では、「Windows 8においてタッチパネルがベストなUI(ユーザーインタフェース) であるという考えは変わらない。あくまでタッチパネル液晶の供給不足による措置」としている。
結果的にタッチ対応機がなくなったLaVie Lと同Sシリーズでは、モデル数も見直された。LaVie Lでは店頭モデルからテレビ対応(ワイヤレスTV デジタル付属)モデルがなくなり、直販サイト「NEC Direct」専売に変更。LシリーズはLL750/LS6の1モデルだけになった。同Sシリーズでも、タッチ操作対応の上位モデルがなくなった分、実勢価格が約10万円から約14万円とシリーズ全体の価格帯が下がっている。
それでは、LaVieとVALUESTARの代表的なモデルを見ていくことにしよう。
注1 「 実勢」と記載している場合はオープン価格で、店頭の実勢価格を示す。「直販」はメーカーの直販価格で、掲載した構成の場合の価格を示す