パナソニックは2013年8月28日、ノートパソコン「Let's note(レッツノート)」の新製品3機種の発表会を開催した(新製品ニュース参照)。目玉は14型液晶ディスプレイ搭載で世界最軽量をうたう「CF-LX3」シリーズ(9月13日発売、直販価格は20万4950円から)である。
パナソニックは3シリーズの新製品の中でも、LX3を重点的にアピールした。LX3は1600×900ドットで14型の液晶ディスプレイを搭載。CPUにCore i7-4500U(1.8GHz)を採用、256GBのSSDを搭載している。光学ドライブがなく、「バッテリーパック(S)」を搭載した「CF-LX3NEXBR」は重さが約1.14kg。パナソニックによれば「14型ディスプレイを備えた同等機種で世界最軽量」という。バッテリーパック(S)を利用したときは約11.5時間駆動できる。「バッテリーパック(L)」を装着したモデルだと約22時間まで延びる。
軽さと大画面の両立を追求
パナソニックAVCネットワークス社の原田秀昭ITプロダクツ事業部長は、「重くて大画面の機種や、軽くてコンパクト画面の機種は既に多く出回っている。法人のニーズを調べたところ、14型サイズのノートパソコンは重くてオフィスから持ち出しにくいという不満が多かった。ここに焦点を絞ってLX3を開発した」と、製品企画の背景を説明した。
もともと国内のレッツノート販売数は約7割が法人向け。残りの3割も量販店などでビジネス用途で購入するユーザーが多い。このためOSはWindows 8 Proを基本としつつ、Windows 7に対する法人の根強いニーズを踏まえて、Windows 8 Proのダウングレード権を行使した「Windows 7 Professional 32ビットSP1プレインストール済みモデル」をラインアップする。
製品開発を担当した同事業部テクノロジーセンターハード設計第一チームの安政馨・主任技師は開発のポイントについて「軽量と強度の両立」を挙げた。LX3は高さ76cmからの落下と100kgf(キログラム重)の圧力に耐える強度を持つ。「14型の大画面で強度を保ちつつ軽量化するには、内部構造を大幅に見直す必要があった」(安政主任技師)。液晶天板内部に新開発の構造を採用したり、軽量の樹脂を素材の主体にしつつ特に強度が必要な場所に金属マグネシウムを採用したりして要件をクリアした。
LX3の14型液晶は、販売中の「CF-AX3」(関連記事)が搭載している1920×1080ドットで11.6型のディスプレイに比べて解像度が低い。この点について、安政主任技師は「AX3はエンタテインメント用途も想定した製品であるのに対し、LX3はビジネス用途を見込んでいる。小さな文字を長時間扱うときはLX3で採用したパネルの方が、情報量と見やすさのバランスが良いと判断した」と述べた。
発表会にはレッツノート宣伝キャラクターで俳優の松田翔太さんも登場。「次の作品では地方ロケが多い。ロケ先に持って行ってメールのやり取りなどに使いたい」とコメントした。