セイコーエプソンとエプソン販売は2013年9月3日、個人向けインクジェットプリンター/複合機の新製品10機種の発表会を開催した。内訳はA4以上に対応した「Colorio」シリーズ8機種と、パソコンなしで写真やはがきの印刷ができる「Colorio me」シリーズ2機種(詳細は関連記事参照)。会見の冒頭で、エプソン販売の平野精一代表取締役社長は、2013年の同社製品の訴求ポイントとして、「A3対応」「コンパクトサイズ」「スマホ連携の強化」の3つを挙げた。
今回の目玉は、A3用紙に対応した新フラグシップモデル「EP-976A3」。手差し給紙でA3用紙の印刷に対応し、付属ソフトを使えばA3サイズのスキャンも可能だ。本体サイズは数年前のA4対応複合機よりも小型に設計した。「普段はA4サイズの印刷・コピーがメインだが、ときどきA3印刷が必要。でも大きなA3プリンターは置きたくないというニーズに応えた」と、エプソン販売の中野修義取締役販売推進本部長は語る。
「2012年に開発した小型印刷エンジン搭載の複合機『EP-805』の購入者にアンケート調査を行った。すると、95.5%が大きさに対して『満足』と回答した」(平野社長)。これを受けて、「Colorio」シリーズの全ての製品に、同じ小型エンジンを導入。昨年のモデルと比べ、最大で36%小型化できたという。
さらに、「Colorio」シリーズの全てに無線LAN機能を搭載。6シリーズにはWi-Fi Direct機能も搭載し、無線LANルーターがない環境でも無線LAN機器と接続できるようにした。新たなスマートフォンアプリ「Epson Creative Print」も投入。Facebookに投稿した写真を印刷したり、スマートフォンの写真をDVDディスクなどのレーベル面に印刷したりできる。
「2013年の新製品で、インクジェットプリンターの市場と、A3対応のインクジェット市場でシェア50%を目指す」(中野取締役)という。