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 電子書籍の価格操作問題で是正命令を受けた米Appleは、現地時間2013年11月27日に裁判所に提出した書類(ファイル共有サービス「Docstoc」上で公開)において、社外監視員に対する不満を露わにした。監視員が任務の権限を逸脱し、なおかつ報酬が高すぎるとしている。

 Appleは、出版大手5社と共謀して電子書籍の価格を不当につり上げたとして2012年に米司法省(DOJ)に提訴され、2013年7月10日に米シャーマン法(独占禁止法を構成する法令)に違反したとする判決を受けた。同年9月6日にニューヨーク州南部の連邦地方裁判所は、将来の価格操作再発の防止を目的とした是正命令を発行。是正内容にはAppleが出版社と締結した電子書籍関連の契約の見直しや、Appleの内部コンプライアンスを監視する担当者の社外からの雇用などが含まれている(関連記事:電子書籍の価格操作問題で米地裁がAppleに是正命令、社外監視員の雇用など)。

 裁判所は10月16日に、社外監視員として元DOJ監察官で法律事務所Goodwin ProcterのパートナーであるMichael Bromwich氏を任命した。Appleは、Bromwich氏が「権限を遙かに超えた不適切な方法をとり、当社の権利を踏みにじっている」と強く非難している。

 またBromwich氏が報酬として時給1100ドルを設定し、同氏のアシスタント1名にも時給1025ドルを要求していることを明らかにした。さらにBromwich氏は自身の時給に15%の管理費を上乗せ請求している。この管理費は同氏がGoodwin Procterではなく自身のコンサルティング会社Bromwich Groupを通じて配属されたためと説明しているという。同氏の約2週間分の請求は、すでに地裁判事の一般的な年収である約14万ドルのほぼ75%に上る。

 Appleによれば、同氏が5カ月前にニューオーリンズ警察署の監視を行った際に要求した報酬は時給495ドルだった。

 一方Bromwich氏は「Appleは協力的ではない」とする反論を同日裁判所に提出(ファイル共有サービス「Docstoc」上で公開)した。同氏が10月22日から11月18日までに面談を要求したApple主要幹部と取締役には全員から「応じられない」と断られ、その後面談を求めた従業員15人のうちAppleから了解が得られたのはわずか2人だけだったという。

 なおAppleは面談に応じない理由を「時期尚早」と説明。Appleは新たなコンプライアンスプログラムを2014年1月14日まで構築するよう命じられており、それ以前に面談することはプログラム構築の妨げになると述べている。

[裁判所への提出書類(1)]
[裁判所への提出書類(2)]