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 セブン&アイ・ホールディングスは2013年12月2日、完全子会社であるセブン&アイ・ネットメディアを通じて、カタログ通販大手のニッセンホールディングス(ニッセンHD)株式の過半数を取得し、子会社化すると発表した(次ページの写真1)。

画面1●ニッセンのネット通販サイト
写真1●ニッセンのネット通販サイト
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 セブン&アイは、ニッセンHD株式の50.74%を上限とする公開買付け(TOB)を実施する。買付け価格は1株410円で、買付け期間は12月3日から2014年1月22日まで。買付け代金は約126億2200万円。ニッセンHD取締役会はTOBに賛同している。並行して、セブン&アイはニッセンHDが実施する約101億4000万円の第三者割当増資を引き受ける。

ニッセンは調達資金の一部をIT投資へ

 同時にセブン&アイとニッセンHDの両者は包括的な業務提携についても発表した。ニッセンHDが増資によってセブン&アイから調達する資金はIT投資などに充てる。具体的には、通販Webサイトやポイントサービス強化などネット対応のためのIT投資に約20億円、ニッセンで注文した商品をセブン-イレブン店舗で受け取れるようにするためのIT・物流投資に約15億円を充てる。

 ニッセンHDの大株主のうち、筆頭株主のユーシーシーホールディングス(神戸市、UCC上島珈琲の持株会社)とTHN(アドバンテッジパートナーズ系の企業投資ファンド)がTOB応募を決定した。セブン&アイはすでに合計30.40%分を確保しているが、残りについて機関投資家・個人投資家などから買い付ける。TOBによる買付け分と合わせてニッセンHD株式の50.10%(増資による希薄化後ベース)を取得し子会社化する。ニッセンHD株式は東証1部に上場しているが、セブン&アイによる子会社化後も上場を維持する。

 ニッセンHDの2012年12月期の売上高は1766億1300万円、営業利益は6億200万円。通販事業で国内最大手グループだが、楽天やAmazon.co.jpなどのネット専業企業に押されて売上高・利益ともに伸び悩んでいる。一方で、ITやソーシャルメディアを活用したマーケティングには積極的に取り組んできた(関連記事1関連記事2)。セブン&アイとの提携による相乗効果と、新たに得た資金によるIT投資強化によって競争力を高める。

セブンは長年の課題である通販事業を再構築

画面2●セブン&アイグループの「セブンネットショッピング」
写真2●セブン&アイグループの「セブンネットショッピング」
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 セブン&アイは2000年にNEC、野村総合研究所、三井物産と合弁でセブンドリーム・ドットコムを設立し、インターネット通販事業に参入した。現在は「セブンネットショッピング」(関連記事3関連記事4)を主体に通販事業を展開している(写真2)。

 開示資料によればセブンネットショッピングを含むネットサービス事業の2013年2月期の営業収益(売上高)386億4400万円に対して営業利益はわずか6300万円にとどまり、苦戦が続いている。専業大手であるニッセンを傘下に収めることで通販事業の再構築を目指す。

セブン&アイ・ホールディングスの発表資料(PDF)
ニッセンホールディングスの発表資料(PDF)