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 ソフトバンク傘下の米SprintがドイツDeutsche Telekomの米国子会社T-Mobileの買収を断念したことを受け、米連邦通信委員会(FCC)のTom Wheeler委員長は現地時間2014年8月6日、Sprintの決断を支持する声明を発表した。また、Sprintは同日、最高経営責任者(CEO)の交代を明らかにした。

 Wheeler委員長は、「全米規模の大手無線プロバイダーが4社あることは、米国消費者にとって望ましい。Sprintは活発な競争へ注力する機会を得た」と述べた。

 Sprintは、T-Mobileを1株あたり約40ドル(総額約320億ドル)で買収することを両社が大筋合意したと6月に報じられた(関連記事:ソフトバンクのSprintが320億ドルでT-Mobile買収、大筋合意との報道)。7月末にフランスIliadが対抗案としてT-Mobileの56.7%の株式を1株当たり33.0ドル(総額約150億ドル)で買収する提案を行ったが、提示額が低すぎるとしてT-Mobileが8月6日にもIliadの申し出を正式拒否すると見られていた(関連記事:T-MobileがIliad買収案を正式拒否の見通し、買収額引き上げはあるか)。

 しかし、SprintはT-Mobile買収計画に対する米規制当局の承認を得るのは困難だとして、T-Mobileとの交渉を打ち切ったと8月6日に報じられた(米Wall Street Journal)。ソフトバンクの孫正義代表取締役社長は「業界の整理統合は競争を高めると引き続き確信しているが、前進することがSprintを最も成功したキャリアにする」と述べたという。

 買収計画の白紙撤回により戦略の見直しが必要となったSprintは、次期CEO兼社長に、ソフトバンク子会社の米Brightstarの創業者兼CEOであるMarcelo Claure氏を任命した。Claure氏は、ソフトバンクとSprintの合併に尽力したDan Hesse現社長兼CEOの後継として、8月11日に就任する。Hesse氏の退任後については同社は明らかにしていないが、米New York Timesは同氏がSprintを去ると報じている。

[発表資料(FCC委員長の声明)]
[発表資料(Sprintの新CEO発表)]