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 楽天子会社のフュージョン・コミュニケーションズは2014年10月29日、格安携帯電話サービス「楽天モバイル」を同日に開始すると正式に発表した(関連記事)。会見には楽天の三木谷浩史会長兼社長が登壇し、「スマートフォンの通信料を3分の1にする」と料金面での強みを強調(写真)。3~5年をメドに「1000万加入を達成する」という目標も明らかにした。

 NTTドコモの回線を使ったMVNO(仮想移動体通信事業者)としてサービスを提供する。SIMカードとSIMフリーのスマートフォンのセット販売と、SIMカードのみ提供の2つのメニューを用意した。

 データ通信料金は、通信速度最大200kビット/秒で容量制限がない「ベーシック」プランで月1250円。最大通信速度が下り最大150Mビット/秒で月間2.1Gバイトまで速度制限なしに使える「2.1GBパック」は月額1600円で、ほかに月額2150円の「4GBパック」、同2960円の「7GBパック」も用意した。

 SIMカードは回線交換型の通話に対応しており、フュージョン・コミュニケーションズが中継型で提供する「楽天でんわ」の利用を推奨している。加えて、楽天が買収したイスラエルのバイバー・メディアのIP通話/メッセージングアプリ「Viber」の利用を促したい考え。フュージョンから提供する台湾ASUS製のスマホ「ZenFone 5」には、それぞれのサービスを使うためのアプリをプリインストールしている。

 スマートフォンのコモディティ(汎用品)化を背景に、MVNOサービスには参入企業がひしめいている。三木谷会長は、楽天グループがMVNOを提供する強みとして、第1にグループ合計で9700万人いる楽天会員を基盤に、加入手続きを簡便にできたり効果的な販売促進策を打てたりする点を挙げた。

 例えば、楽天市場を利用する楽天会員は住所や氏名を登録済みで、これらの情報を利用することで「ワンクリックに近い感覚で加入申し込みができる」(三木谷会長)。決済用にクレジットカードを登録済みの会員なら手続きは最短5分で完了するという。クレジットカードの「楽天カード」はこうした強みを生かして、カード発行1000万枚を達成しており、これが早期に1000万加入を達成する根拠になっている。

 楽天でんわの一般的なプランでの通話料は30秒毎に10円で、定額制のメニューはない。携帯大手3社の定額制メニューに対する料金の競争力について、三木谷会長は「(通話時間が長いヘビーユーザーについては)アプリユーザー同士で無料で通話できるViberに誘導していく。IP型の中でもViberは通話品質が高い」と話し、楽天でんわとViberの使い分けで通話でも十分な料金メリットが出るとした。